田中実さんの突然の死に、友人・彦摩呂がブログで悲痛の叫び…「オカンに謝れ!」
グルメリポーターとして活躍中の彦摩呂が、25日に自宅で首をつった状態で発見され亡くなった田中実さんへの悲痛な気持ちをブログでつづった。
彦摩呂のオフィシャルブログに投稿された「田中実へ」と題された日記は、「田中実が自殺… 信じられない」という書き出しで始まり、「実~! 何があったんや! 奥さんと可愛い子供達を残して、どないすんねん!(中略) 何か辛い事が、あったんか? 何で相談してくれなかったんや?」と自ら死を選んだ同い年の同志に語りかけた。
亡くなった田中さんがパート2から同作に原田刑事役で出演していた、1992年日本テレビで放映された「刑事貴族3」に、彦摩呂は吉本刑事役で出演。約1年半にわたり、現場を共にした仲間だった。彦摩呂は、当時の田中さんの演技への姿勢を「いつも真剣に取り組んで、周りからも、信頼されてた」と振り返った。
お互い同い年だったこと、デビューも同じ時期だったことで仲が良かったのだろう、ブログには、「刑事貴族」の撮影後に近くの赤提灯に飲みに行ってはいろいろなことを語った、田中さんとの想い出がつづられた。
久しぶりに会ったとき、当時より20キロ以上太った彦摩呂の姿に「彦やん! 身体は大丈夫かよ~」とお腹をさすられ、「『お~! お陰さんで順調や~』って言ってゲラゲラ笑ってたな…」とエピソードを明かしたが、文字を連ねているうちに、気持ちがこみ上げてきたのだろうか。彦摩呂は、亡くなった友へのやるせない想いと怒りを訴えた。「実のアホ~ッ! 悔しいです… オカンに謝れ! 奥さんに謝れ! 子供達に謝れ! ファンに謝れ! そして…そして、自分に謝れ! 実~ッ!」
田中さんには、妻と息子、娘がおり、第一発見者は母親だったことも伝えられている。自身も母一人、子一人の環境で育ち、さびしい思いをしたという彦摩呂にとって、遺された家族を思うといたたまれない気持ちになったのだろう。厳しい言葉からは、田中さんへの愛情も痛いほどに伝わってくる。やり場のない悲しみと怒り、喪失への絶望感、そして「なぜ気づいてあげられなかったのか」という自責の念、大切な友人、家族を自死で失ったものには、やり場のない慟哭が襲いかかる。温かい人柄で多くの人々に愛された田中さんの死を惜しむ声は後をたたず、遺された者たちの悲しみは深まるばかりだ。(編集部:森田真帆)