インターンから医者になるのは超難関?手術中におむつまでするリアルな野心が共感呼ぶ「グレイズ・アナトミー6」
若き医師たちが恋に仕事に奔走する全米視聴率ナンバーワンの本格医療ドラマ「グレイズ・アナトミー6」でインターンの女性たちの野心家ぶりがすごい。
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アメリカでは、メディカルスクールを卒業した後、インターン、レジデント、フェローと3段階を経て初めて一人前の医者に成ることができる。しかし、これは、いばらの道。最終的に医師免許を取得するには、規定の実務時間のほか(州によって異なるが)医師免許保持者からの推薦状や,州独自の筆記試験や口答試験に合格することが要求されることもある。さらに医師になっても1、2年で免許の更新がある。この難関を突破し、名医として名を馳せるには、多くの症例と向き合い、外科医であれば多くの手術を執刀をするかにかかってくる。また、それには優れた師(名医など)に従事するかも重要でこの経験を積むためにインターンたちの間では、日夜、病院の中で“症例”と“名医”の奪い合いが繰り広げられているのだ。
「グレイズ・アナトミー6」では前シーズンから続いているシアトル・グレース病院が合併したことで増えた医師たちとの間での競争がさらに激化。外科医としての生き残りをかけ、チャレンジしがいのある手術の担当を争い合う。そのため、仲間のポケベルを切ってチャンスを横取りしようとすることもあれば、小学生のように元気よく挙手して上司に自分を猛烈アピールすることも。はたまた、病院内に保管されている遺体でこっそり手術の練習に励むという禁止行為に及び、外科医としての腕を磨こうとする者もいる。不謹慎の極みにも思える光景の数々だが、それもこれも一流の外科医になるため。そこには男も女もない熾烈なサバイバルが繰り広げられる。
シーズン6には、そんな彼女たちの本気を表す極めつけともいうべきエピソードがさらにある。メレディスの異母妹で同じく外科医を目指すレクシーが、立ちっ放しで患者と向き合わなくてはならない長時間の手術に耐えるため、紙おむつを着用しようとするのだ。しかも、それを知った仲間一の野心家クリスティーナは、レクシーの決意にドン引きするどころか、「これ(紙おむつ)は真の強さを証明している! 今すぐ身に着けなさい!」と称賛。ここまでの情熱をもって仕事に取り組む彼女たちの姿勢は、医師を目指す者たちはもちろん、別の業界でプロフェッショナルを目指して働く女性たちにとっても見習うべきところだ。
数ある医療ドラマの中でも絶大な支持と称賛を集め、登場人物たちが織り成す目まぐるしい恋愛模様やパトリック・デンプシー演じる敏腕脳外科医デレク・シェパードらイケメン医師の存在が楽しめることから、とりわけ女性たちの間で圧倒的な人気を博している「グレイズ・アナトミー」。しかしこのドラマの人気の秘密は、甘い恋愛だけでなく、真剣に仕事に取り組む女性たちの人間らしい、ずるさ、弱さがリアルに描かれているところに共感できるからだといえる。(竹田杏子、編集部・下村麻美)
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