ビンラディン殺害作戦映画 米コロンビア・ピクチャーズが配給権獲得 『ハート・ロッカー』キャスリン・ビグローが監督
今月初めに報じられた、米海軍特殊部隊による国際テロ組織アルカイダの最高指導者、ウサマ・ビンラディン容疑者殺害作戦を、映画『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグローが監督する映画の米配給権を米コロンビア・ピクチャー(ソニー・ピクチャーズの傘下)が取得した。
この作品は、ビグロー監督が『ハート・ロッカー』でコンビを組んだ脚本家マーク・ボールと共に、第82回アカデミー賞で作品賞を受賞する以前から準備していたもの。もともとは米軍がビンラディン容疑者を捕らえるミッションに失敗した姿を描く作品となる予定だった。先日米海軍特殊部隊ネイビー・シールズがビンラディン殺害したことで、この企画も一気に脚光を浴び、今回のコロンビアによる配給権獲得となったようだ。ビグロー監督とボールは、この殺害作戦についても映画の中に盛り込む予定だという。撮影は今年の夏にも開始され、2012年の公開を目指している。
キアヌ・リーヴス主演の映画『ハートブルー』や『K-19』など、女流監督とは思えない骨太な演出によって、男たちのドラマを描き出すことで評判のビグロー監督。また、イラク戦争におけるアメリカ兵の姿を描いた『ハート・ロッカー』では、客観的な目線で戦争の現実を浮き彫りにしており、本作も、単に特殊部隊の活躍を描く戦争アクションではない、政治的なメッセージを持つ重厚な作品になることが期待される。(編集部・入倉功一)