松たか子、松本幸四郎、親子で映画ナレーション初共演&挑戦!「娘ではなくライバル」と宣戦布告!?
28日、9月1日に公開されるBBC製作のネイチャードキュメンタリー映画『ライフ -いのちをつなぐ物語-』の日本語版ナレーションを松本幸四郎、松たか子が務めることが発表され、公開収録および記者会見が都内スタジオで行われ、作品に対する見どころや、親子共演への思いを笑顔を交えて語った。
劇場公開映画のナレーションは初めてだという松本幸四郎、松たか子の親子。「この話をいただいた時、3つのことを考えました」という松本。1つ目は「命をつなぐことがテーマの作品だったからです。自分がいる歌舞伎の世界も“襲名”を行い、次の世代に(伝統芸能)をつないでいきます。そういう基本的な部分を思い出させてくれまして……」と述べる。また3月に起きた震災のことも影響しているようで「被災地の方々や、復興のために力を尽くしている人、そんな方々に力を与えられる作品なのではないかと思いました」と2つ目の理由を語った後、つぶやくように「あとは、たか子がこの仕事をやろうって言ってくれたので」と照れくさそうな表情で話す姿が印象的だった。
それを受けた松は「わたしはBBCのドキュメンタリーがもともと大好きだったので、この仕事をやりたいと思いました。なおかつ、(ナレーションは)言葉やメッセージを分けあって進んでいく過程が、芝居とは違い興味がありました。(父親との共演は)緊張しますが、一緒にやるのはおもしろいのではないかと思い……」とこちらも照れくさそうに理由を語る。そんな松に「ナレーションをやっているときは、娘ではなくライバルと思っているので、少しでも自分の方が出来がよくなるようにと思っていますよ」と宣戦布告。松は苦笑いを浮かべていた。
また、作品の魅力について「いまエネルギー問題が取り沙汰されていますが、原発はエネルギー予備用品だと思います。本来、人の身体の中に持つエネルギーはすごいものなんです。だからその力を信じて生活しないといけないと思わせてくれる映画です」と松本が力強く語ると、松も「海、空、陸を旅できる作品。いろいろな動物の生きていく力に衝撃を受けました」とたくましい動物たちの生き様に感動した様子だった。
最後に記者から「松さんのライフ(お子さん)は?」という質問が飛ぶと「わたしのライフはまだ宙に浮かんでいますね」と笑顔で返答すると、隣の松本が松を見つめ「父親には刺激が強すぎる質問ですね」とおどけ、見つめあう二人の姿が仲の良さを物語っていた。
本作は、映画『ディープ・ブルー』『アース』を手がけたイギリスBBCが、地球上に住むすべての“いのち”の営みを映した渾身のネイチャードキュメンタリー映画。製作費35億円、撮影日数3000日を費やし、生き物の息づかいや行動を通し、人間と自然との密接な関係を描く。(磯部正和)
映画『ライフ -いのちをつなぐ物語-』は9月1日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開