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滝川クリステル、原発20キロ圏内にいたラブラドールを自宅で保護 「当たり前のことをしただけ」

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原発20キロ圏内・浪江町を放浪していたラブラドールと現在一緒に暮らしている滝川クリステル
原発20キロ圏内・浪江町を放浪していたラブラドールと現在一緒に暮らしている滝川クリステル

 フリーアナウンサーの滝川クリステルが、福島原発から20キロ圏内の浪江町を放浪していたラブラドールを自宅で預かっていることがわかった。滝川は日ごろより、現代のペットブームの裏で殺処分されている犬や猫の問題に関心を抱き、時間に余裕が持てたら放棄された動物を自身で引き取りたいと考えていたという。そして今回、被災地で活動しているNPO団体を通じ、浪江町で保護されたラブラドールを本来の飼い主が見つかるまで約3か月間自宅で預かることにした。

 日本に未曾有の被害をもたらしたこのたびの東日本大震災では、家族や家、大切なものすべてを失った上に、愛するペットや家畜を置き去りにしてやむなく避難しなければならなかった人たちが大勢いる。その深い悲しみが自分のことのようにつらく悔しかったという滝川は、義援金の寄付をはじめ、衛生面に役立つ物資を持ってプライベートで被災地へ足を運ぶなど、積極的に復興支援活動を行ってきた。そんな中、普段より連絡を取り合うNPO団体が福島原発から20キロ圏内を放浪していたラブラドールを保護したことを知り、せめてもの救いとして自ら一時預かりを申し出たという。

 今年が5年に1度の「動物愛護法」改正の年ということもあり、幅広い活動を行ってきた滝川は「当たり前のことをしただけだと思っています」と約1か月前から生活を共にするラブラドールを引き取るに至った胸中を明かす。滝川の自宅にやって来た当時はあばらが見えるほどやせていたというが、現在は食欲も旺盛で、お互いの気持ちも通じ合っているように感じられるという。本来の飼い主が見つかるまで、約3か月間預かる予定だ。

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 そして、危険を顧みず原発の近くで活動するNPO団体やボランティアの方に頭が下がるという滝川は、「飼い主を求めているのは、この震災で行き場を失った子たちだけではありません。日本中で新たな飼い主を求めている子たちはたくさんいます。多くの人の温かい気持ちが動いてくれることを願っています」とペット問題の現状を訴えた。またこれから、計画的避難区域からも飼い主と離れ離れになってしまった犬や猫がたくさん出てくることを危惧(きぐ)し、「小さな命を救える社会になって初めて成熟した日本になるのだと思います」と滝川は自身の言葉で力強いメッセージを世の中へ送った。

 自宅での犬の保護だけでなく、今も支援物資を送り続けている滝川。自分にできることを考え、行動している彼女の姿に励まされる人、背中を押される人は多いだろう。滝川は一人一人が被災地を思い、苦境を強いられている方々や動物たちを助ける人が一人でも増えることを願っている。日本の明るい未来のために。(編集部・小松芙未)

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