夫婦を演じた佐藤隆太&麻生久美子、犬と一緒に日本を元気づける全国キャラバンに参加!
9日、映画『ロック ~わんこの島~』完成披露記者会見が東京国際フォーラムにて行われ、佐藤隆太、麻生久美子、子役の土師野(はしの)隆之介、倍賞美津子、中江功監督、臼井裕詞プロデューサーのほか、作品に出演したゴールデンレトリバー犬のロックが出席。2000年8月に起こった三宅島の大噴火が背景となっている本作について、佐藤は「東日本大震災の前に作った作品ですけど、3月11日にあのようなことに見舞われて……。静かに、でも力強く前を向いて進んでいく家族像が描かれている映画です。ぜひとも今、皆さんに観ていただいて、少しでも(復興の)力になれればと思っています」と真摯(しんし)な面持ちで語った。
2000年8月の大噴火により、全島民が避難することになった伊豆諸島の三宅島。そのとき、避難した飼い主と離れ離れになりながらも、後に奇跡的な再会を果たした一匹の犬の実話を基に映画化したのが本作。昨年秋には三宅島でのロケを行い、今年2月に東京でクランクアップ。その約1か月後に東日本大震災が起こり、製作陣は「今こそ、この映画を完成させなくてはならない」「三宅島のことを風化させてはならない」という気持ちで完成へとこぎつけたという。
わんことの愛情物語を繰り広げる家族の父・松男を演じる佐藤は、撮影中のエピソードを聞かれると「三宅島のロケのとき、夜中の1時ごろ寝ようとしたら部屋をノックする音が聞こえて。ドアを開けたらビールを持った倍賞さんが立っていたのが衝撃でした。2人で飲みました」とユーモラスに披露。すると祖母・房子役の倍賞は「麻生さんの部屋もノックしたけど、(本人が)もう寝ていたのよ~」と弁明。それを受けて母・貴子を演じる麻生は「(一緒に飲めなかったことが)悔やまれます……」とションボリして会場は笑いに包まれた。
そして、トーク中盤には、沖縄をスタートとして、6月13日から8月中旬までの約2か月間、犬のロックとめざましお天気キャスターの長野美郷が日本全国を縦断する「めざましライフエイドキャラバン with ロック&美郷」というプロジェクトが発表された。ロックと長野が日本各地の絶景ポイントから天気を伝えるほか、東日本大震災の被災地の方々へエールを送るべく、各地の復興エピソードを紹介。出演者の佐藤と麻生もどこかでこのキャラバン隊に合流することが予定されている。
また、本作は東日本大震災で被害に遭った被災地の子どもたちのため、製作出資社の収益から、劇場で鑑賞した観客一人あたり6円に相当する金額を、FNSチャリティキャンペーンとして、公益財団法人日本ユニセフ協会を通じ被災地に寄付する予定。
『ロック ~わんこの島~』はフジテレビの情報番組「めざましテレビ」の人気コーナー「きょうのわんこ」で話題を呼んだ実話を基に、2000年8月の三宅島大噴火により離れ離れになった犬と飼い主一家のきずなをつづる感動作。1人の少年と1匹の犬の友情を通し、家族のあり方や現代社会に失われつつある心と心のつながりを、三宅島の雄大な大自然を舞台に描き出す。(古河優)
映画『ロック ~わんこの島~』は7月23日全国公開