ハリー・ポッターの新たな冒険!? J・K・ローリングが読者参加型サービスを発表
シリーズ完結編の映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』の公開が迫る中、原作者のJ・K・ローリングが謎のサイト「Pottermore.com」を立ち上げたことが話題になっていたが、日本時間23日にローリング本人が、「ハリー・ポッター」シリーズの読者参加型サービスの開始を発表した。ソニーと提携した同サービスは、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語ほか複数の言語で今年10月より運用開始される予定だ。
「Pottermore.com」は、従来の電子書籍とは大きく異なる読者参加型のウェブサービスで、ローリングはこのためにキャラクターや場所、アイテムにまつわる大量の書き下ろしストーリーを用意。ユーザーネームを設定した読者は、「ハリポタ」を読み進めるうちに、新たなストーリーを読むことができるという仕組みだ。読書というよりはアドベンチャーゲームに近いシステムであり、ホグワーツに入学し成長していくハリーを読者が追体験していく同サービスでは、最大3万3,000通り以上の組み合わせがあるという。
同サービスには世界中の出版社ほか、ソニーが協力。サービス開始と同時期に発売される通常の電子書籍とも提携し、英語のほか、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語ほか複数の言語でも展開を予定している。すでにユーザー登録することが可能になっている「Pottermore.com」のオフィシャルサイトは、ハリーの誕生日である7月31日に正式オープンする予定で、サービスの運用は今年10月からとなっている。
「Pottermore.com」が立ち上げられた当初は、多くのメディアが取り上げ、「ハリポタ」の続編執筆などのうわさもまことしやかにささやかれていた。その影響か、同サイトにはオープン後36時間で100万人を越える人が訪れたと発表されている。現在のところ日本語が対応しているかどうかは明らかになっていないものの、世界各国で展開される今回のサービスが、電子書籍をめぐるエポックメイキングな出来事になることは間違いない。(編集部・福田麗)