尾木ママ、教育の基本は「子どもと向き合うこと」!魔法の教育論で日本中のママを癒やす?
ファンタジー映画『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』の親善大使を務めている、教育評論家の“尾木ママ”こと尾木直樹が、子どもが素直に育つための尾木ママ流のマジックを語った。
本作は、イギリスのミステリー作家クリスティアナ・ブランドの児童文学を、アカデミー賞脚色賞を受賞したこともある女優エマ・トンプソンが脚本化し、自身が主演も務める人気シリーズ第2弾。イギリスの農村地帯で戦場に行ってしまった夫に代わり、たった一人で家庭を守っている母親・イザベルは、言うことを聞かない5人の子どもたちと、終わりの見えない家事に発狂寸前! そんなイザベルのもとにやってきた魔法使いのナニー・マクフィーが、魔法のステッキと五つのレッスンで、子どもたちに助け合いと思いやりの心を芽生えさせ、イザベルには、「お母さんも時に休息が必要」であることを教えるファンタジー作品だ。
どんなときでも穏やかな物腰で話をする尾木ママは、これまで100冊以上の教育本を執筆してきた“教育のプロ”であり、今年の2月には主婦と生活社から「尾木ママの『叱らない』子育て論」を出版したばかり。だが、多くの母親が映画の中のイザベルのように大声で怒鳴り散らしてしまった経験があるはず。そんなときはどうすればいいのか? 尾木ママは、「怒鳴っちゃうことはあると思いますよ。でもね、大切なのはその後なの。怒鳴るって相手に恐怖を与える行為。だから、必ず後から、『さっきは怒鳴ってごめんね。でもママはこう思ったんだよ』って話し合うことが大切なんです」と教育にまつわる持論を展開した。
また尾木ママは、最近ニュースを騒がせている思春期の少年たちの犯罪にも触れ、「彼らにとって、一番大事なのは、ナニーが教える『レッスン1. ケンカしない』ということ。でもね、けんかはしてもいいの。子どものころはみんな、けんかするのよ。ただ、大切なのはどこで折り合いをつけるかってことね。それは学校や家庭でトレーニングしていかなければいけない。子どもとちゃんと向き合わなくちゃね」と、子どもと真正面から向き合うことの大切さを説いた。
映画を観た後は、家事に子育てにと疲れている多くの母親が「うちにもナニー・マクフィーが来てくれたら!」と熱望してしまうはずだが、もちろん現実の家庭にナニー・マクフィーがやってきてくれるわけではない。それでも尾木ママは「ナニー・マクフィーは魔法のステッキを持っているけれど、全国のお母さんたちに言いたいのは、必ずしもステッキや魔法が必要ではないということ。自信をなくしたお母さんは、この映画を観るだけで、きっと子育てに自信がつくと思います」と本作が持つパワーについて語った。(編集部・森田真帆)
映画『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』は7月2日より全国公開