市民が決める原発の国民投票へ向け本格始動 賛同人に松田美由紀、落合恵子、谷川俊太郎、山本太郎も
25日、原発の是非を考えるグループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」の結成総会が月島区民館であり、この試みの呼びかけ人でもあるジャーナリストの今井一、映画監督の小林聖太郎、専修大学教授の田村理らが登壇し参加者と意見交換を行った。
本グループは原発国民投票法を求める市民運動を全国的に展開していき「脱原発」「原発推進」どちらにもかたよらず議論して最終的には国民投票により原発の存在を問い質していくという。震災から1年後の2012年3月の国民投票実施を目指す。
会場には原発に関心を持つ約100人の参加者とテレビをはじめ多くのメディアが集まった。ジャーナリストで本グループの事務局長を務める今井は「15年前から原発の国民投票を求めているが、今回会場にこんなに沢山の人が来場しているのには驚いた。やはり関心の高さがうかがえる。世論調査でも国民投票にかけるべきという声が大きい。現在400人を超す賛同人に協力してもらってますが、1万人を目指します。とりあえず仲間を増やして国会に圧力をかけたい」と意欲を語り、また「(今回の案に興味を示している)孫正義さんとか菅原文太さんとかも賛同人になっていただければ影響力が強くなる」とラブコールを送った。
一方、小泉今日子・永瀬正敏の元夫婦共演でも話題になった映画『毎日かあさん』など数々の作品で映画監督を務めている小林は「阪神大震災が起きてから(事務局長の)今井さんと原発について取材していた。いまでは映画監督として雑事に追われていますが、今回の出来事は胸が痛い。事故自体がどうというよりも起こったことに対する責任はとらされてしかるべきだと思う。いろいろな意見の人がいてくれたらいい」。映画監督としては「今後も芸術的なものよりも社会とかかわるような映画を撮っていきたい」と抱負を語った。
また、呼びかけ人の一人で脱原発を訴える俳優の山本太郎はミュージカル「太平洋序曲」出演のため今回の結成総会には不参加となった。呼びかけ人や賛同人には他に、女優の松田美由紀、社会学者の宮台真司、作家の落合恵子、カタログハウス相談役の斎藤駿、詩人の谷川俊太郎、名古屋市長の河村たかしなどがいる。(取材・池田敬輔)