松雪泰子、大林宣彦監督の新作で主演!被爆者二世の地方紙記者を演じる
女優の松雪泰子が、新潟県の長岡花火を題材とした大林宣彦監督の新作映画『この空の花-長岡花火物語』で主演を務めることが明らかになった。本作で松雪は、被爆者二世の地方紙記者を演じる。
『この空の花-長岡花火物語』は、1945年の長岡空襲、2004年の中越地震を乗り越えてきた長岡市が、平和と復興のシンボル「長岡花火」を世界に発信するために企画された作品。長岡空襲で母親の背中に背負われたまま亡くなった子が、現代の高校生としてよみがえり、演劇を通して戦争の悲惨さや平和の大切を訴えていくというストーリーで、「古里映画」製作をライフワークとする映画『転校生』『時をかける少女』などの巨匠・大林宣彦監督がメガホンを取り映画化する。長岡花火には「世界中の爆弾をすべて、花火に替えたい」という平和を祈る思いが込められており、実際に花火を見学した大林監督は思わず涙を流したという。
そんな本作を体現するため、主演に迎えられたのは松雪泰子。熊本県天草の地方紙記者で、両親が長崎の原爆で被爆した被爆者二世・遠藤玲子を演じる。松雪は本作の物語を語る上で重要な役どころを担うことになる。そして、玲子が長岡に来るきっかけを与える元恋人で高校演劇部の指導教員・片山健一を高嶋政宏。長岡の戦災で母親に背負われたまま亡くなった子で、現代に17歳の女子高生としてよみがえる元木花を新人の猪股南が演じる。そのほか、長岡の新聞記者役に原田夏希、花の母親役に富司純子、伝説の花火師役に柄本明という実力派俳優を共演に迎えている。
ハワイで慰霊の献花火として長岡花火の打ち上げが実現すれば、追加撮影も予定しているという本作は、平和への祈りと思いが詰まった感動作。8月にクランクインし、9月下旬にクランクアップ、2012年夏の劇場公開を予定している。東日本大震災で心を痛めたわれわれ日本人にとって癒やしの作品となることに期待したい。(編集部・小松芙未)
映画『この空の花-長岡花火物語』は2012年夏公開予定