『SUPER 8』が5週連続でトップの『パイレーツ』から首位を奪還!『アンダルシア』は2位初登場!
映画週末興行成績
5週連続で首位を独走していた『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』を止める作品は何か、最近の国内映画ランキングの注目はそこに集まっていたが、ついに今週、夏映画本命のうちの一本、映画界の巨匠スティーヴン・スピルバーグとJ.J.エイブラムスが初タッグを組んだ『SUPER 8/スーパーエイト』が首位を奪還、今後も続々と強力作が公開される夏興行だけに、今後のランキング争いが面白くなってきた。
全国520スクリーン(字幕316、吹替204)で金曜日に公開され、土日2日間で動員23万5,839人、興収3億785万8,350円を記録した本作。初日を含むオープニング3日間成績は動員30万5,658人、興収3億9,224万7,650円となった。客層は幅広く、全国的に午前中はシニア層、昼から夕方にかけてはカップルや親子連れなどの2人組で訪れる層が多く、土曜日はレイトショーの客足も多かったという。また、地方のシネコンなどでは、1970年代後半~1980年代初期にスピルバーグ映画を観て子供時代を過ごしたであろう世代が、子供を連れて来場する姿も見られたようだ。人気スターが出演するわけでもなく、3D映像などの目新しさを押し出したわけでもない本作。これからの口コミ効果がどれだけ広がるかに期待がかかる。
2位も初登場で、織田裕二主演の外交官・黒田康作を主人公にした劇場版第2弾『アンダルシア 女神の報復』がランクイン。全国371スクリーンの公開で、初日2日間の成績は動員20万5,758人、興行収入2億5,846万9,500円となった。男女比は43対57で、女性の支持がやや高かった模様。2009年公開の前作『アマルフィ 女神の報酬』は興収36億5,000万円のヒットを記録、レンタルビデオ店でも、旧作ながら回転率の高い作品となっていることからも、今回の続編に期待をしていた人が多かったようだ。
初登場2作品に迎撃され、今週は3位にランクダウンとなった『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』だが、興収順では6週連続1位という驚異的な成績を収めている。25、26日の土日2日間の成績は動員19万7,124人、興収3億1,620万1,450円。公開38日間の成績は累計動員504万10人、累計興収77億980万2,300円。今年初の興収100億円突破作品となるまであと少しだ。
4位の『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』、5位の『パラダイス・キス』、6位の『星守る犬』、7位の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』はそれぞれ2ランクダウン。『星守る犬』の累計動員54万3,687人、累計興収6億2,681万9,200円、『もしドラ』の累計動員は60万3,703人、累計興収は7億3,946万4,950円という結果になっている。
公開5週目の『プリンセス トヨトミ』は8位で1ランクダウン。9位の『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』は3ランクダウン、10位の『さや侍』は1ランクダウンで、累計動員36万2,108人、累計興収4億6,916万3,900円という結果になった。浅丘ルリ子、倍賞美津子、山本陽子、草笛光子らベテラン女優陣『デンデラ』は11位に初登場。全国109スクリーンの公開で、初日2日間の動員が2万5,036人、興収2,505万4,800円という結果になった。
今週末は『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』『マイティ・ソー』『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』『小川の辺』『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』『それいけ!アンパンマン すくえ!ココリンと奇跡の星』『ラスト・ターゲット』『ムカデ人間』など大作からカルト作まで、数多くの作品が公開予定となっている。(ランキングなどは興行通信社調べ)(取材・文:壬生智裕)