13歳とは思えぬ色っぽさと気品!ダコタ・ファニングの妹エル・ファニングの『SUPER 8』でのツンデレ演技が魅力!
ハリウッドきってのヒットメーカーであるスティーヴン・スピルバーグと「LOST」のJ・J・エイブラムスが初タッグを組んだ映画『SUPER 8/スーパーエイト』でヒロインを演じた13歳のエル・ファニングに注目が集まっている。スピルバーグの秘蔵っ子であるエルと主人公ジョエル・コートニーのみずみずしい初恋もようはエルの魅力を存分に生かしたもので、エイブラムス監督をして「『ロミオとジュリエット』のようなロマンス」と言わしめる仕上がりだ。
本作で、主人公ジョーが思いを寄せるアリスを演じるのは、ダコタ・ファニングの妹として知られるエル・ファニング。姉同様、天才子役として一躍名をはせたエルは、まだ13歳でありながら、過去のスピルバーグ作品にも出演している秘蔵っ子。そのため、スピルバーグ作品で初めてメインキャラクターを務める本作へは、満を持しての登場といった印象さえある。スピルバーグのみならず、エルは映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で老人メイクを施したブラッド・ピット相手に見事な演技を見せた一方で、ソフィア・コッポラ監督の最新映画『SOMEWHERE』ではスターの父を持つ娘を切なさいっぱいに演じるなど、ハリウッドのトップ監督たちにも愛されている今期待の若手女優だ。
そんなエル演じるアリスと主人公ジョーの甘酸っぱい初恋は、ストーリー上でも重要な意味を帯びている。予告編などではモンスターが出てくるSF映画といった印象が強いが、エイブラムス監督は本作について「はっきりさせておきますが、スーパーエイトは一部の人々が期待しているSFモンスター映画ではありません」と物語の主眼はそこにはないことを強調。実際、クライマックスになるまでモンスターは登場しないことを例に挙げ、「この映画が主にスポットを当てているのは子どもたちがどうやって成長していくかです。とりわけ、ジョーとアリスの『ロミオとジュリエット』のようなロマンスを描いています」と明かしている。
親の都合で引き裂かれようとされている2人や、夜中にアリスがジョーの部屋に忍び込むシーンを見れば、本作が「ロミオとジュリエット」であるという一見突飛な話も「なるほど」とうなずくことができるはず。主人公の男の子には、あえて演技慣れをしていないジョエルを起用したことも効果を発揮しており、ジョエルとエルのたどたどしいやり取りは、初恋のころを思い出させてくれる。SF映画の王道展開を踏まえていながらも、見終わった後に「恋がしたい!」と思えるのは本作ならではであり、「最近恋をしていないな……」という人にぜひ観てほしい作品になっている。(編集部・福田麗)
映画『SUPER 8/スーパーエイト』は公開中