稲川淳二、背筋も凍る怪談で節電をアピール「少しでもお役に立てればうれしい」
8日、銀座のApple Store,Ginzaにおいて、怪談トークでおなじみの稲川淳二の新作DVD「稲川淳二の超こわい話 赤い部屋/青い部屋」のiTunes Storeにおけるオーディオ配信を記念し、稲川が節電を呼びかける、夏にぴったりなイベントが行われ、会場はひんやりとした空気に包まれた。連日続く暑さの中、恐怖いっぱい、背筋も凍るストーリーが聞けるとあって、会場には多くの観客が集まり稲川の怪談に耳を傾けていた。
冒頭のトークで「Jホラー(映画)を怪談と言わないでくれと言い続けていたけど、最近聞かなくなった。ホラーはあり得ないことが起こっていいんですよ。だけど怪談は闇と心なんです」と怪談について独自の理論を熱く語った稲川は、「わたしのことを人に言ったら、お前を殺すよ」という雪女や「カラスが鳴いても帰らないと河童にさらわれる」などの有名な怪奇話の真実を、日本の風俗や慣習とからめて解説し、観客の関心を集めていた。あまりに熱く語りすぎたためスタッフから予定時間のオーバーを注意される一幕も。
その後、メインイベントとなる会場限定の怪談「夜中の十二時に青山墓地でタクシーを拾ったときの恐怖体験」を披露。「女の人の髪の毛がザワワ……」など独特の擬音を駆使した絶妙な語り口で語られるその怪談には、客席から静かな悲鳴が漏れていた。
また、リリースされるDVDの見どころついて聞かれると「パッケージは赤い部屋と青い部屋とに分かれていますが、何故だかわかります? 色が違う。ただそれだけです」とコメントし会場を笑いで包んだ稲川。「あとは不思議な話と変わった話。それが怪談です」と作品をアピールをしていた。
また節電の呼びかけをうたった本イベントについては「たくらんだのは、わたしじゃないんですよ」と言いつつも「これでもってエアコンいらず」とコメント。「日本人の感性はすごいから、(気持ちで)涼しくも暑くもなれる。節電、やってみようじゃないですか。出来るかどうかは皆さん次第。少しでもお役に立てればうれしい」と謙虚に語った。
本作は稲川淳二が絶妙の話芸で恐怖いっぱいの怪談を語る夏の定番「稲川淳ニの超こわい話」シリーズ最新作。不思議でゾっとする怪談数話が撮りおろしで収録されている。(取材・池田敬輔)
怪談DVD「稲川淳二の超こわい話 赤い部屋」「青い部屋」は7月22日発売(税込み:各3,360円)、オーディオ版のみiTunes Storeにて先行配信中(税込み:1話150円)
「稲川淳二の怪談ナイト」は7月23日より全国の文化施設などで順次開催