鈴木杏、5代目沖田総司役に!「新・幕末純情伝」で体当たり演技に再挑戦!
一周忌を迎えた劇作家・つかこうへいさんの追悼公演「新・幕末純情伝」が今秋、東京と大阪で行われ、女優の鈴木杏が5代目となる沖田総司役を務めることがわかった。鈴木は現在公開中の映画『軽蔑』で大胆なラブシーンを披露し、その演技力で高い評価を得たばかり。これまで幾度となく上演されてきた「幕末純情伝」にも色気のあるキスシーンなどが含まれており、まさに旬の鈴木が再び体当たり演技に挑むこととなった。
「新・幕末純情伝」は、昨年7月10日に62歳という若さでこの世を去ったつかこうへいさんの名作舞台「幕末純情伝」の追悼公演。幕末の京都を舞台に、新撰組の沖田総司が実は女だったというユニークな着想のもと、激動の時代を生きる男女のドラマを描く。
演劇人や舞台ファンに愛され続けている「幕末純情伝」は、1989年8月にPARCO劇場で初演。1991年には映画化もされ、2003年には今回の舞台も手掛ける「北の国から」シリーズの杉田成道演出で女優・広末涼子が、2008年にはつかさんが18年ぶりに直接演出を手掛け、石原さとみが沖田総司を演じ話題を呼んだ。そして、20年ぶりにPARCO劇場で再演される「新・幕末純情伝」で沖田総司役に抜てきされたのは鈴木杏。つか作品からは広末、石原だけでなく黒木メイサや小西真奈美、内田有紀、小池栄子ら豪華な顔ぶれが巣立っており、子役時代から演技に従事する鈴木の新境地に期待がかかる。
鈴木は、「まさかあの沖田総司を演じることができるなんて夢のようです」と幼いときに見たことのある作品への参加に大喜びの様子。「とことん向き合いたい」と気合を入れ、「みんなで力を合わせて天国のつかさんへも届くよう、新鮮で力強い『新・幕末純情伝』を作りたい」とつかさんにも思いをはせながら、本舞台への意気込みを語った。
また、演出を手掛ける杉田成道は「つかさんは人間を生み出す人だった。これまでも、風間杜夫、筧利夫、黒木メイサと数々の俳優たちを、人間から俳優に作り上げるために命を懸ける人だった」とつかさんの人柄を振り返り、配役は未定だが馬場徹、和田正人、吉田智則、小澤雄太ら本舞台に出演するフレッシュなメンバーで、つかさんの一周忌に「幕末純情伝」に挑戦できることを「感無量」だと思いをあらわにした。名作の新たな幕開けに注目したい。(編集部・小松芙未)
パルコ劇場 つかこうへい追悼公演「新・幕末純情伝」は9月13日から25日まで東京・PARCO劇場にて、10月1日から2日まで大阪・シアタードラマシティにて上演