古谷実『ヒミズ』実写化に“園子温ファミリー”大集結!吹越満&でんでん&神楽坂恵ら出演決定!
「行け!稲中卓球部」の古谷実の同名原作を鬼才・園子温監督が実写化した映画『ヒミズ』に、吹越満をはじめ、でんでん、渡辺哲、神楽坂恵、光石研、黒沢あすか、渡辺真起子ら“園子温ファミリー”が総出演していることが明らかになった。
『ヒミズ』は、ギャグマンガを得意とする原作者・古谷のイメージを一新するような、人間の暗部にフォーカスしたシリアスな作品。過激な映像描写を得意とし、圧倒的な世界観でファンをとりこにする園監督が、初めて原作ありきで映画化した。本作の主人公で青春真っ盛りの中学生・住田祐一を演じるのは、映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の染谷将太。ヒロインの茶沢景子を『劇場版 神聖かまってちゃん/ロックンロールは鳴り止まないっ』の二階堂ふみが演じている。
若手の二人をメインに据えた本作は、オリジナリティーあふれる園監督ならではの解釈が加えられ、“青春残酷エンターテインメント”として観客を楽しませる。そんな本作に、これまで園作品を強烈に彩ってきた面々が大集結した。映画『冷たい熱帯魚』での怪演が記憶に新しい吹越満、渡辺哲、神楽坂恵は、映画化にあたり主人公の同級生である原作から変更された、家を持たない大人の「自由人」にふんする。また、でんでんは主人公から金を取り立てようとするやくざ役、黒沢あすかは原作には登場しないキャラクターで、ヒロインの母親役に挑む。
『紀子の食卓』でまじめな父親にふんした光石研は、本作で一転、主人公の青春をどん底にたたき落とすきっかけとなる父親を演じ、男と逃避行する母親を『愛のむきだし』の渡辺真起子が演じる。
本作の出演オファーを「素直に、すごくうれしかった!」と語ったのは渡辺哲。『冷たい熱帯魚』の現場が楽しかったと思い出話に花を咲かせ、「また園組に参加できるのはラッキー」と喜びを明かした。また、吹越も「園さんのご要望とあらば、いつでもどこでもなんでも、です」と受け入れ態勢バッチリな様子をのぞかせ、本作については「え? 『ヒミズ』? そりゃスゲェー!!! ってな感じでした」とオファー時の興奮を振り返る。すでに撮影は終えており、「オリジナルではないかと思えるほどぴったりな世界観。園子温が園子温の映画を撮っていたとしか言い様がないのです。また、これはいつも感じることですが、『園子温の撮影現場』というライブを観ているようでした」と吹越が表現する本作に、期待せずにはいられない。(編集部・小松芙未)
映画『ヒミズ』は2012年春、シネクイントほか全国順次公開