CanCamモデルでグランプリの原裕美子、映画初主演で初アクション!日本刀型チェーンソーで初々しく「ゾンビをいっぱい倒しました」
23日、映画『ヘルドライバー』の初日舞台あいさつが銀座シネパトスであり主演の原裕美子と西村喜廣監督が登場し、モデル出身の原が「死んでしまうかも」と思ったほど西村監督の過酷な撮影現場の実態を語った。ほかにしいなえいひ、波岡一喜、岸建太朗、久住みず希、穂花そしてVFX スーパーバイザーの鹿角剛司らが登壇した。
当日は『片腕マシンガール』や『東京残酷警察』などエキセントリックなアクション映画を続々と送り出しているスタッフ・キャストが作った「Sushi Typhoon」レーベル4作品の同時公開初日。すべての作品で舞台あいさつが行われており本作『ヘルドライバー』はその大トリを飾る。節電のためかその熱気ゆえか会場は異様なほど暑かった。また、喫煙しながら場内に入ろうとする出演者がいるなか、監督は裸にふんどし一丁になりKARAダンスを踊るほどの混乱ぶり。
西村監督は裸のまま座席の背もたれに腰をおろし、後ろを向きながらという斬新な姿勢であいさつし観客の度肝を抜いた。本作については「ゾンビで遊びたかった。バリバリのゾンビ映画をつくりたかった」と力を込めていた。そんなスプラッタアクション映画に主演する原裕美子はモデル出身でCMや雑誌などでも活躍しており第1回CanCamモデルオーディショングランプリを獲得した経験を持つ。映画の主演は初でアクションの経験もない。この異様な現状に原は目をきょろきょろさせながら「緊張してます。ゾンビをいっぱい倒しました」と初々しくあいさつすると観客は大盛り上がりだった。
西村監督が「限界を確かめてみたかった」と語るように、1日最高300カットの撮影をこなす地獄の現場だったようで、主演の原は監督からかなりしごかれたという。原は「キツイ言葉を沢山投げかけられました。精神的にも追い込まれて死んじゃうんじゃないかと思いました。休みの前日、メイクさんに『私もう帰ってこないかも』と言ったんです。そしたら監督の耳に入っていたようで『よく帰ってきたな』と言われました。それからは変なことは言っていません」と笑いながら話す原だがその厳しい現場の一端がうかがわれた。
一方、原の敵役のしいなは西村作品には常連で「地獄の現場を沢山経験したので他の映画の撮影はすごく楽です。でもそれだけのものができています。変なものつくったら『このハゲ』と言って殴りますけど」と涼しい顔で答えていた。
また、VFX特殊効果を担当した鹿角は「本作は『SPACE BATTLESHIP ヤマト』より100カット多い800カット撮りました。予算は30分の1ですけど」と大作SF映画よりもカット数が多いことを明かし監督の発言を裏付けた。他にゾンビ役を務めた女優の穂花は「肉体的にもハードな現場でした。着物を着て日本刀を持って走ったら、転んで足に刀が刺さり肉がはがれてしまいました」と語るなど本当の流血もあったようだった。
本作は母親(しいな)に父を殺され心臓もうばわれてしまった女子高生キカ(原)が、人工心臓と日本刀型チェーンソーを装備してゾンビ軍団を倒し、母に復讐するスプラッタアクション映画。(取材・池田敬輔)
日活配給の映画『ヘルドライバー』はシネパトスで上映中。