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世界中の一般の人たちが、YouTubeに投稿した5分間の映像が長編映画に!リドリー&トニー・スコットが製作総指揮を担当!

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ケヴィン・マクドナルド監督
ケヴィン・マクドナルド監督

 映画『ラストキング・オブ・スコットランド』や『消されたヘッドライン』の監督ケヴィン・マクドナルドが、一般の人たちがYoutube.comに寄せた5分間の映像を編集した話題のドキュメンタリーについて語った。

 同作は、昨年の7月24日にYoutube.comに一般の人たちがそれぞれ5分間の1日の出来事を描いた映像を提出し、それらの映像を編集して長編映画として作り上げたドキュメンタリー作品だ。リドリー・スコットトニー・スコットが製作総指揮を務めていることでも注目が集まっている。

 まず制作経緯について「この企画は、昨年にYouTubeとリドリー・スコットとトニー・スコットの制作会社スコット・フリー・プロダクションズが提携して、YouTubeの設立5周年を記念して企画された映画なんだ。それから、プロデューサーの一人、映画『大統領暗殺』のリザ・マーシャルが僕に監督を依頼してきて、彼女とともにこの“一般の人たちがそれぞれ5分間の1日の出来事を描いた映像”を提出するというアイデアを発想したんだよ」と明かしたケヴィンは、そのアイデアの発想は、ハンフリー・ジェニングスの短編作品『英国に聞け / Listen to Britain』に影響を受けたものであることも話してくれた。

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 実際には、一般の人たちからなんと4,500時間もの映像が集まったそうだ。「もちろん、これほどの映像をすべて観ていたらおよそ2年ぐらい掛かってしまうから、僕らは約24~25人のそれぞれ違う言語を話すアシスタントを雇い、彼らが話せる言語の国から提出された映像を、1日約12時間、2か月半をかけて観てもらい、その映像にそれぞれ5段階の評価を付けてもらったんだ。それから、その映像の中で4点、5点という高い評価をされた映像だけを、僕と編集者のジョー・ウォーカーが観て編集することになったんだ」と優れたものを前もって選択してから編集したようだが、ケヴィンが編集した映像も、約350時間もあったそうだ。

 今回、一般から寄せられた映像を編集してみて、監督としてあるいは個人的に学んだことは「個人的にも、監督としても学ばされたと思うんだ。映像の中には、幸運にも撮影できたものや、掘り出し物のような映像があり、さらに映像が素晴らしいものもたくさんあって、いろいろな角度で学ぶことができたんだ。それと個人的には、僕はもともとシニカルな人間だが、今回の映像で死の床についても、必死に生きようとする人などを観て、ものすごい生命がこの世界には宿っているんだと思い知らされたよ。だから、人生に関してシニカルな見解をする必要はないと思ったよ」と、彼にとって価値観が変わった貴重な体験でもあったようだ。

 ケヴィンは、最近では長編作品『消されたヘッドライン』などの大作を手掛けてきたが、以前には映画『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』や『運命を分けたザイル』などの秀作のドキュメンタリーにも果敢に挑戦していて、映画は彼の視点からもたらされた興味深い編集が施され、世界の1日が1作の映画で観られる貴重な作品仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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