作家・よしもとばなな、子どもたちの成長映画に感動!自身の子育てや親子のきずなについて語る
6日、映画『ワンヴォイス~ハワイの心を歌にのせて~』の公開初日を記念し、人気作家のよしもとばななが10年来の親友という歌手・クムフラ(古典フラの継承者)のサンディーと渋谷シネクイントでトークショーを行い、よしもとは自身の子育てや親子のきずなについて語った。
『ワンヴォイス~ハワイの心を歌にのせて~』はハワイ・オアフ島で創立120年を誇る伝統校「カメハメハ・スクール」を舞台に、90年もの間継承されてきた合唱コンクール「ハワイアン・スクール・ソング・コンテスト」に挑む生徒たちをとらえたドキュメンタリー。
サンディーはハワイの民族衣装、よしもとは涼しげなワンピースと、映画と同じく常夏風の衣装で登場した2人。公のイベントに登場することがあまりないよしもとだが、この日のトークイベントに出演が決まった経緯を、サンディーは「どなたかと対談してほしいと言われたので、その場でばななちゃんにお願いしたら快く引き受けてくれました」と舞台裏を明かす。そんなよしもとは、映画の感想を「心が洗われました。(生徒は合唱より)ほかのことをしたい年頃なので、気持ちがそぞろなのが伝わってきたが、段々いい顔になってきて、一段階大人になる瞬間を見ることができてよかったです」と笑顔で語った。
そして話題はよしもとの長男のことへ。遠方に出かける際、預けるところがないため、よく長男も連れて行っていたというよしもとは「おしめや着替えなど大きな荷物を持っていかないといけないし、夜も寝てくれないし、『何でこんなことしているんだろう?』と思っていました」と苦労を明かす。だが映画で描かれている「成長」を自身の子どもに重ね「旅行をして帰ってくると、知らないものを見たり聞いたりするので、子どもが一段階成長している。旅行をすると途中で仲が悪くなるときもあるが、協力して乗り越えることできずなが固くなるんだと思います」と親子のきずなについてしみじみ語った。
また世界中から高い評価を受けているよしもとは、イタリアの文化賞「カプリ賞」受賞という快挙を成し遂げたばかり。授賞式で訪れたイタリアの生活について、サンディーが「アイドルみたいな生活だったの?」と質問すると、よしもとは「働きアリみたいな生活でした」とジョーク交じりにコメント。さらにはサンディーからの「最近キレイになりましたよね」という言葉に照れてみせるなど、よしもとの素顔の魅力が伝わるようなトークショーとなった。(肥沼和之)
映画『ワンヴォイス~ハワイの心を歌にのせて~』は渋谷シネクイントほか全国で公開中