『ソーシャル・ネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグを直撃!爆破装置を付けられ、強制的に銀行強盗をさせられる男を熱演!
映画『ゾンビランド』や『ソーシャル・ネットワーク』で注目を浴びた若手俳優ジェシー・アイゼンバーグが、新作『30 ミニッツ・オア・レス(原題) / 30 Minutes or Less』について語った。
ジェシー・アイゼンバーグ出演映画『ソリタリー・マン』写真ギャラリー
同作は、ピザの配達人ニック(ジェシー・アイゼンバーグ)は配達先で二人組に拉致されて爆破装置を付けられ、一定の時間内に銀行強盗しなければ爆発させると脅される。どうしてよいかわからないニックは、親友のチェット(アジズ・アンサリ)を誘って銀行強盗に押し入るが……。全米で大ヒットしたゾンビ映画『ゾンビランド』でヒットを飛ばしたルーベン・フライシャーが監督を務め、再びジェシー・アイゼンバーグとタッグを組んでいる。
映画内では、ニックを拉致した二人組ドウェインとトラヴィス(俳優ダニー・マクブライトとニック・スウォードソン)のストーリーが、主人公ニックのストーリーと並行して描かれているが、ジェシーは「映画内では僕のキャラクター、ニックは、彼を拉致をした二人組ドウェインとトラヴィスが、他の場所で何をしているのか全く知らないんだ。だから撮影中も、僕は彼ら二人の俳優がどのようなシーンを撮っているか、彼らとともに同じシーンを撮影する以外は全く知らないんだ」と役柄の設定から意図的にそう努めたようだ。さらに彼は「映画内で僕が演じたニックは、かなり現実的な脅威に追い込まれるが、二人組を演じたダニー・マクブライトとニック・スウォードソンの演技が、あまりに自然で可笑しくて、彼らの演技に対して笑わずに演じるのがすごく難しかったんだ」と明かした。
今回で二度目のタッグとなるルーベン・フライシャー監督について「前作『ゾンビランド』でのルーベン監督は、非常にユニークでフレッシュなスタイルを持った監督だと思ったんだ。あの映画の後に、彼は多くの作品の監督依頼を受けていたそうだけど、これが一番気に入った作品だったみたいだ。僕もルーベンもこの映画で気に入っているのは、脚本内でのキャラクターがリアルなことだ。だからルーベンからは、おかしくてリアルだが、親しみやすい演技をするように指摘されたんだ」と述べた。今度の作品も前回の『ゾンビランド』のように、ルーベンとジェシーが絶妙なタッグであることが映像を通してうかがえる。
この映画はフィクションだが、実際にある人物が爆破装置を巻き付けられ、銀行強盗を強いられた事件があったことについて「実は、そういう事件があったのを知ったのは、先週だったんだ。まさか本当にそんな事件が起きていたなんて知らなかったよ……。そんな状況下に置かれた本人はもちろんだけど、家族も大変だったと思う。脚本を渡された際は、普通の男が強制的に銀行を襲うというフィクションだったから、実際の事件が起きていたなんて全く知らなかったんだ」と明かした。ちなみに、これはフロリダ州マイアミに住む銀行で出納係をしていた男が、誘拐され爆破装置を付けられたが、幸いにも起爆する前に爆破装置を取り外すことができ無事であった事件。
最後に、ジェシーはカーチェイスの多いこの映画で、実際にドライビング・レッスンを受けて臨んだらしい。さらに、爆破装置をつけたベストを外さずに、ずっと演技に臨んでもいたようだ。映画は、冴えない男が究極の状況下に置かれ、四苦八苦する姿が面白く描かれている映画に仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)