ADVERTISEMENT

『猿の惑星』が2週連続全米ナンバーワン!公開後10日目にして興収はすでに1億ドル -8月15日版

全米ボックスオフィス考

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
2週連続トップの映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』場面写真
2週連続トップの映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』場面写真 - (C) 2011 TWENTIETH CENTURY FOX

 週末初公開された新作4本を打ち破って、映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』が2,783万ドル(約22億2,640万円)をたたき出して堂々2週目の全米第1位を獲得した。(1ドル80円計算)

2週連続第1位となった映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』場面写真

 SFスリラーというジャンルの作品にしては49.2パーセントと落下度もやや低めで2週目にしても好調。公開後10日目にして興収はすでに1億ドル(約80億円)の大台に乗り、20世紀フォックスから公開された映画『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』の同時期における成績を上回る勢いを見せている。

ADVERTISEMENT

 第2位は、静かに威力を見せつけた新作映画『ザ・ヘルプ(原題) / The Help』で2,604万ドル(約20億8,320万円)の収益。大スターが出演しているでもなく、公開前も大して話題になっていなかったこの作品はベストセラー小説を映画化したもの。人種差別が根強く残る1960年代のミシシッピー州を舞台に作家志望の女性が黒人メイドの生活に焦点を絞った話を書くために彼女たちに立ち入ったインタビューを始めたことから、町中がハチの巣をつついたような騒ぎになるというストーリーだ。

 配給のディズニーの観客調査によると74パーセントが女性客、そして60パーセントが35歳以上の観客であったと発表されており、去年の同ジャンル作品でデビュー週末興収が2,310万ドル(18億4,800万円)だったジュリア・ロバーツ主演映画『食べて、祈って、恋をして』や、デビュー週末興収が2,002万ドル(約16億160万円)だった一昨年のメリル・ストリープエイミー・アダムス共演の映画『ジュリー&ジュリア』と比べてもかなりいい成績となっている。『ザ・ヘルプ(原題) / The Help』は、観た後に元気が出るストーリーであると好評だ。恐らく、原作のファンはもとより夏の大作アクション映画に食傷ぎみな大人の映画ファンが、この作品を観に劇場へ足を運んだ結果であろう。

ADVERTISEMENT

 次は、初登場第3位でシリーズの存続自体が危ぶまれている映画『ファイナル・デッドブリッジ』。デビュー週末に1,803万ドル(約14億4,240万円)の収益でかろうじて第3位というのは何とも不本意な結果だ。おまけに3,155館・推定4,600スクリーンで大型ロードショーされ、そのうち2,800スクリーンが3D上映だったとくれば、この興収結果ではヒットしたとはいい難い。前作の映画『ファイナル・デッドサーキット 3D』は最悪だったと評判で、この悪評によりシリーズ自体がダメージを受けた形になったこともマイナス要素となっている。なお、配給ワーナー・ブラザーズの統計によると週末にこの映画を観に来ていた54パーセントの観客は男性、そして25歳以下とそれ以上の観客の比率は五分五分だったと発表されている。

 第4位は、先週第2位から落下の映画『スマーフ』で1,373万ドル(約10億9,840万円)の売り上げ。たったの33.7パーセント減という、トップ10で一番低い落下度だった。ちなみに公開17日目で、大台の1億ドル(約80億円)を突破している

 今週のトップ5にかろうじて食い込んだのは、こちらも新作ながら不発に終わった映画『30ミニッツ・オア・レス(原題) / 30 Minutes or Less』の1,333万ドル(約10億6,640万円)。配給ソニー・ピクチャーズによれば58パーセントの観客が男性、そして69パーセントが25歳以下という調査結果が出ている。

ADVERTISEMENT

 来週のチャート予想だが、微妙にトップ5に食い込む可能性のある新作2本が両方ともハリウッドが最近病み付きとなっているリメイクものという少々トホホなラインナップである。

 1作目は映画『コナン・ザ・バーバリアン(原題) / Conan The Barbarian』。1982年公開のオリジナル作品は、浮気問題以来墜(お)ちたヒーローとなってしまったアーノルド・シュワルツェネッガーが大スターになるきっかけとなった作品である。リメイク版では、テレビドラマ「スターゲイト:アトランティス」のジェイソン・モモアという日本ではほとんど無名の男優がコナンを演じている。果たして反響はいかに……。

 リメイク2作目は、映画『フライトナイト/恐怖の夜』。オリジナルは1985年に公開されたホラー・コメディーで、主人公の少年が近所に越してきた隣人がバンパイアであることを突き止めてしまうのだが、周りの人たちは誰も信じてくれず大変なことになるというお話で、リメイク版では隣人をコリン・ファレルが演じている。最近コリンは出演している映画の種類があまりにマチマチで(超ドラマチックな映画『ザ・ウエイ・バック(原題) / The Way Back』からコメディー映画『モンスター上司』という広範囲さ!)、困惑しているファンも多いと思うが、彼の次の期待作はまたもやリメイクで、映画『トータル・リコール(原題) / Total Recall』だ。

 ということで今週末公開の新作は少々パンチに欠けるため、現在2週連続でトップを爆走中のお猿軍団が快走し続け3週目もトップとなる可能性も高い。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT