大泉洋&松田龍平、探偵映画のアクションで血ノリまみれに!「まるでスプラッター映画のようだった!」
映画『探偵はBARにいる』で主人公の探偵を演じた大泉洋と、相棒・高田にふんした松田龍平がインタビューに応じ、アクションシーンの撮影で何度もテイクを重ね、ダメ出しをくらって血ノリまみれになったことなど、撮影の裏話を楽しそうに語った。本作は、東直己の人気ミステリー小説をドラマ「相棒」シリーズの橋本一監督が映像化した、ありそうでなかった正統派ハードボイルド映画だ。
撮影に入る前から、「このコンビは面白くなる!」と予感していたという大泉と松田。確かに、大泉ふんする女と酒が大好きなとぼけた味のある探偵と、松田ふんする何があっても動じない超マイペースな高田の組み合わせは、探偵映画史に残る名コンビと呼んでも過言ではない。「龍平くんは、何とも言えない独特の世界を持っていて、僕とはテンポがまったく違うところがいいんです」と大泉が語ると、松田も「現場で大泉さんの演技に刺激されながら、高田という役をつくっていったような気がします」と続け、初共演の2人が最高の化学反応を起こしたことをうかがわせた。
そんな2人のコンビネーションもさることながら、北海道ロケを敢行した雪の中の本格アクションも見どころの本作。「まさかこんなにアクションがあるなんて、最初は思ってもいなかった!」と撮影を振り返る大泉は、「監督がアクション好きだったようで、特に血ノリを使うシーンになると楽しそうになるんです(笑)」と橋本監督のバイオレンスマニアぶりを暴露。そして、「龍平くんが人を殴った瞬間に、2、3滴だけ顔に血が飛ぶシーンがあったんですけど、血ノリを飛ばすマシーンの調子が悪くて、まるでスプラッター映画みたいに顔中が血まみれになっちゃって・・・・・・」と大泉が松田の苦労を代弁すると、「監督がそのシーンを何度も撮り直すので、血ノリが洗っても落ちなくて、顔がピンク色になってしまったんです」と松田も苦笑い。結局、監督の希望通りに血が飛ばないので、「そのシーンの撮影はなくなったんです」と2人は笑みを浮かべていた。血しぶきのかかり具合にもこだわる監督の、映画への熱意を物語るエピソードだ。
スノーモービルで雪道を爆走するシーンや、屋根の上での大立ち回りなど、スタントなしのアクションに挑戦し、「監督の要求に、役者が無理! と思うくらいのほうが映画は面白くなる」と満足そうに語る松田。一方、大泉は、「極寒の北海道の雪原でパンチを繰り出すたびに肉離れを起こして大変でした(苦笑)」と、慣れないアクションに苦戦したことを明かしつつも、「カメラさんの撮影も素晴らしかったので、アクションシーンは本当に見応えがありました」と作品の仕上がりには満足な様子。2人が体当たりで挑んだ超絶アクションと、探偵&高田のユーモラスな掛け合いは必見だ。(取材・文:斉藤由紀子)
映画『探偵はBARにいる』は9月10日より全国公開