渡辺謙主演『はやぶさ』に江口洋介がJAXA教授役で出演!英語スピーチも披露!!吉岡秀隆、夏川結衣の出演も発表に
21日、XEX DAIKIANYAMAにて、渡辺謙主演の映画『はやぶさ 遥かなる帰還』に江口洋介が出演し、渡辺と対立しながらも「はやぶさ」プロジェクトを成功に導いていくJAXA宇宙科学研究所教授でイオンエンジン担当・藤中仁志を演じることが発表された。「映画って寄って集って作るもの。その感じを伝えたかった」という渡辺の思いから、カフェ・バーである同地で、打ち上げを兼ねてのクランクアップ報告&キャスト発表が行われたこの日。渡辺、江口のほか、吉岡秀隆、夏川結衣、小澤征悦、石橋蓮司、中村ゆり、藤竜也、山崎努とメガホンを取った瀧本智行監督も「明日はどうしよう。あの俳優さんが来るぞ」と戸惑いながら撮影に臨んだことを吐露するほどの本作の豪華布陣が明かされた。江口は劇中、英語スピーチにも挑戦したという。
渡辺が、プロジェクトマネージャーとして「はやぶさ」プロジェクトを率いた川口淳一郎教授をモデルとした山口駿一郎にふんする本作。この日の会見では、映画のプロジェクトマネージャーとして、一役者としてだけでなく、制作から宣伝まで、積極的にプロジェクトを率いてきた渡辺が司会進行も担当した。渡辺の紹介を受けた江口は、「あきらめないという思いがガンガンに伝わってくる脚本だったので、楽しみながらやらせていただきました」とコメント。この日は、約7分間のダイジェスト版の上映も行われたが、それを観た的川泰宣JAXA名誉教授・技術参与が、「東映はヤクザ映画だけではないんですね。非常に男っぽいはやぶさの科学者たちの物語を作ってくれました」と太鼓判を押すほど、「はやぶさ」プロジェクトに懸けた男たちの熱い戦いを描いた映画を期待させてくれた。
「あのときどうだったの?」「何かエピソードないの?」などとキャストに質問をしていくざっくばらんな渡辺の司会ぶりで、終始和やかなムードだったこの日の会見。小惑星「イトカワ」の岩石サンプルの入ったカプセルが到達したオーストラリア・ウーメラ砂漠で行われた撮影で、江口が雨男ぶりを発揮したことなど普段は聞けないような撮影のエピソードが次々と飛び出した。そんな会話を引き出すのもお手のものの渡辺に、吉岡は「謙さんは、映画の撮影でも、役として見ているのか、映画のプロジェクトマネージャーとして見ているのか、目が変わる瞬間があって、その都度アドバイスをしていた。そんな謙さんのおかげで映画ができたのだと思う」と賛辞を送っていた。
映画『はやぶさ 遥かなる帰還』は、ノンフィクション作家・山根一眞の「小惑星探査機はやぶさの大冒険」を原作に、『犯人に告ぐ』『星守る犬』の瀧本監督がメガホンを取った作品。NECから藤中の右腕としてプロジェクトに携わった森内安夫を吉岡、朝日新聞社科学部記者としてプロジェクトを追う井上真理を夏川、プロジェクトを一歩引いた立場で見守るカプセル担当・鎌田悦也を小澤、研究所の幹部で山口と対立する大下治夫を石橋、「学生当番」として大学に通いながらプロジェクトに携わる松本夏子を中村、山口の名優・丸川靖信を藤、「東出機械」社長・東出博を山崎が演じる。渡辺が、東日本大震災後、「わたしたち映画人には何ができるのだろうか」と考え、「その一つの答えがこの映画」と導き出したという本作。坂上順プロデューサーの語る「各社競作の中、後発の不利を心配してくださる方もいらっしゃいますが、15年を越える『はやぶさ』プロジェクトの偉業は、とても1本の映画では伝え切れるものではありません。多くの作品が作られ、広く語り継がれることを心から願っています」との思いを胸に、「はやぶさ」プロジェクトの一端を本作から感じてほしい。(編集部・島村幸恵)
映画『はやぶさ 遥かなる帰還』は2011年2月11日より全国公開