八代亜紀、震災前の被災地を絵に…「美しい日本の風景を残したい」
歌手の八代亜紀が、東日本大震災の被災地を訪れて感じた思いを作品に込めた絵画展「未来へのメッセージ」を9月15日より東急百貨店渋谷本店で開催することになり、前日の14日にマスコミに向けて制作意図の説明や開催への意気込みを語った。
歌手として息の長い活躍を続けるほか、フランス画壇の登竜門「ル・サロン」展へも5年連続入賞を果たすなど、画家としても活動の場を広げている八代。今年5月には宮城県・石巻市と東松島市へ、自身の故郷である熊本県八代市の市長と共に畳2,000枚を届けに訪問、6月には福島県で慰問コンサートを開催。また全国各地のコンサート会場で募金箱を設置し、義援金の呼びかけを行うなど被災地への支援活動も精力的に行っている。今回の絵画展では、東北各県の名所を「復興のシンボル」として描いた新作4点を含めた全40点を展示・即売し、収益の一部を義援金として寄付する予定だ。
この日、にこやかに登場した八代は「被災地を訪れたとき、『ここは日本ではない、こんなことがあってはいけない』と思うような光景を目にしました。月日がたつにつれて、わたしは、歌はもちろん絵も描くので、(日本の美しい風景を)絵で残したいと思ったのがこの絵画展の始まりです」と今回の企画の意図を説明。震災前の東北各地の名所の写真を基に絵を描き上げたそうで、この日の八代の後ろには、福島県の松川浦、宮城県石巻市の日和山、青森県の蕪島など自身が展覧会のために描いた絵画が並んでいた。
たびたび被災地を訪れている八代は「わたしなりの励ましをしていかなくてはいけないと思っています。これからも要望があれば、別の場所の絵も描いていきたい」と今後も被災地を応援していく思いであることを明かした。そして「日本というのは本当に素晴らしいところ。たくさんの素晴らしい景色があって、がんばり屋の人間がいる。わたし、八代亜紀が描いた絵でその思いが通じたらうれしい。ぜひ見に来てください」とPRメッセージを送って締めくくった。(古河優)
「八代亜紀絵画展~未来へのメッセージ~」は9月15日から9月21日まで東急百貨店渋谷本店にて開催