したコメのクロージングセレモニーに細野晴臣が登場!はっぴいえんどの名曲も披露され、会場は熱狂の渦に!
「したまち」「映画」「笑い」のトライアングルがコラボする「第4回したまちコメディ映画祭in台東」クロージングセレモニーが19日、上野の不忍池水上音楽堂で行われ、総合プロデューサーのいとうせいこうをはじめ、細野晴臣も参加する高田漣ブギウギバンド、EGO-WRAPPIN’、ポカスカジャンら豪華ミュージシャンたちがステージに勢ぞろい、4日間にわたって行われた喜劇の祭典が華やかに幕を閉じた。
今年のしたコメのクロージングは、「日本の喜劇王」エノケンこと榎本健一と、「ブギの女王」笠置シヅ子という二人の偉大な先人に敬意を表して、豪華なアーティストたちがリスペクトライブを行った。中でもフォークシンガーの故・高田渡さんの長男であるスティール・ギタリストの高田漣率いるスペシャルユニット「高田漣ブギウギバンド」には、細野晴臣、SAKEROCKのドラマーの伊藤大地など豪華メンバーが参加。高田が「みなさんお待ちかねのブギウギマスター、キング・オブ・おっさんのリズム! 細野晴臣さんです!」とのMCと共にステージ上に細野を呼び込むと、会場は大きな歓声に包まれた。ステージに登場した細野は「今回、(したコメ参加ミュージシャンの中では)最高齢者とのことで記録更新したんだって。(昨年出演した)鈴木慶一なんてひよっ子だよね」とジョークを飛ばし、会場は笑いに包まれた。
まずは1976年の細野のアルバム「泰安洋行」からブギを取り入れた名曲「Pom Pom蒸気」を披露。続いて2曲目もブギ曲の「House Of Blue Lights」。その軽快なリズムに会場は大盛り上がりだった。そして最後に細野が「2曲のつもりがもう1曲増えました。はっぴいえんどの……」と切り出すと、会場はこの日一番の大歓声に。「最初のアルバムに入れた、ちょっとつらい曲をつらい感じでやってみます」とのMCと共に「しんしんしん」を披露。ゆったりとしたテンポの深みのある楽曲が披露されると、会場の歓声はしばらくやむことがなかった。
その後は、EGO-WRAPPIN’の迫力あるライブが行われ、観客は総立ちとなって、ステージの熱狂は最高潮に。さらにクロージングセレモニーは、そのステージの熱狂のままに行われ、いとうも「心がこもってた、みなさん元気になって帰るんじゃないですか!」と興奮が隠せない様子。そして最後は笠置シヅ子の名曲「東京ブギウギ」を会場に集まった全員で大合唱。いとうが「どうもありがとう! また来年もやります!」と来年の映画祭実施を宣言しつつ、大盛り上がりの中で今年もまた、したまちコメディ映画祭の幕が下りた。(取材・文:壬生智裕)