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市川海老蔵、三池崇史はブルーチーズのような監督?「ドロドロの血すらも美しく感じさせてしまう」

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市川海老蔵&三池崇史
市川海老蔵&三池崇史

 滝口康彦原作の「異聞浪人記」を映像化した映画『一命』で主人公の津雲半四郎を演じた市川海老蔵と、メガホンを取った三池崇史監督が、お互いの印象を語り合った。

映画『一命』場面写真

 映画デビュー作となった『出口のない海』の公開から5年、海老蔵が2作目に選んだのが時代劇『一命』だった。「すべてがご縁でしたね。脚本の完成度が高かったし、三池監督とはずっとお仕事がしてみたかった」という海老蔵は、歌舞伎で培ってきた経験のすべてを本作で発揮。三池監督も、「所作というものの基本が完ぺきにできているので、海老蔵さんが建具を一枚開けるだけで、ものすごく美しい。魂のこもった演技はもちろんなのですが、そういう細かいところでも、本当にいいものを見せてもらったな、という気持ちになれました」と歌舞伎役者・海老蔵の技量を絶賛した。

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 一方の海老蔵は、三池監督について、「愛情と才能が混ざり合ったブルーチーズのような監督」と一言。監督に「なんじゃそりゃっ!」と突っ込まれると、「いい意味で、“腐食している”んです。好き嫌いもあるかもしれませんが、忘れられない味なんですよ。これってすごいことです。何とも言えない世界観を持っている方だと思います」と説明。海老蔵は「ドロドロの血ですらも、美しく感じさせてしまう演出をされる方です」と付け加えたが、三池監督は本作でも、リアルの中に美しさが光る、心に染み渡る映像を作り上げてみせた。そんな三池監督の映像世界は、海外の批評家からも「日本映画界のアンファン・テリブル(恐るべき子ども)、三池崇史の荘厳さをたたえた作品」と絶賛され、カンヌ映画祭で、大喝采(かっさい)のスタンディングオベーションで迎えられた。

 二人の初タッグ作となった『一命』は、海老蔵演じる元芸州広島・福島家家臣の浪人・津雲半四郎、瑛太演じる千々岩求女が、生活に困窮しながらも、愛する者のために武家社会に立ち向かっていく姿を描いた作品。初タッグの感想を大絶賛で語り合った二人は、三池監督が「海老蔵さんとは、ぜひまた一緒に何かを作りたい。もう1本時代劇を撮って、その次は誰も思いつかないような作品を撮りたいです」とラブコールを送ると、海老蔵も「今度は、監督にいろいろいじってもらいたいですね」と応戦。大作を作り上げ、固いきずなで結ばれたようだ。鬼才・三池監督と、日本の歌舞伎界を担う海老蔵が名コンビと呼ばれ、『一命』が二人が初めてタッグを組んだ作品として、後世に語り継がれていく日も、そう遠くない未来にやって来るかもしれない。(編集部・森田真帆)

映画『一命』は10月15日全国公開

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