モーガン・フリーマン、オバマ大統領への反対運動を「人種差別が理由」と批判
2012年に控えたアメリカ大統領選挙を前に、モーガン・フリーマンがバラク・オバマ大統領の大きな対抗勢力となっている保守派の市民運動「ティー・パーティー」について、人種的偏見からくるもの、と批判している。
ティー・パーティーは特定の団体ではなく、オバマ大統領の政策に反対する市民たちの運動全体を指すが、参加しているのはオバマ大統領の対抗政党である共和党支持者が多く、また多くが白人有権者だと言われている。こうした動きについてモーガンはCNNのトーク番組で、ティー・パーティーがオバマ大統領の再選に反対するのは大統領が有色人種であるという偏見からだ、とコメント。「公に発表された方針として、何としてもオバマ大統領を今期限りで終わらせる、と書かれている。この黒人の男を追い出すためならなんでもやる、とね。これはアメリカの弱くて暗い、闇の部分を見せるものだ。我々はもっといい人間のはずだろう? だからこそ、オバマが大統領に選ばれたときにはみんなで涙したんだ。それなのに、これが今のアメリカの姿なんだ」と嘆いた。
一方で、ティー・パーティーの参加者であり次期大統領選挙へ立候補しているアフリカ系アメリカ人のハーマン・ケイン氏は、Foxニュースの中で「モーガン・フリーマンは尊敬すべき素晴らしい俳優だが、ティー・パーティーに参加したことはないんじゃないかな。ティー・パーティーを批判する人はみんなそうだ。人種差別的な内容があるなんて、彼らは何も知らないんだ」と語っている。「今、ティー・パーティーが起こしている動きが本当にどんなものなのか、みんなはきちんと理解していない。政治においては大きな変化をもたらす動きだ。昔からの民主党支持者たちでさえ、保守派へ移行しつつある。僕のような男を見てみようという動きが出ているんだ」とモーガンの批判をかわしている。(竹内エミコ)