はんにゃ・金田と野爆・川島、歯を抜いたりと壮絶な役作り!?『ミステイクン』が怖いのはミニにタコ状態!?
1日、渋谷のシネクイントで映画『ミステイクン』初日舞台あいさつが行われ、野性爆弾(川島邦裕、ロッシー)、川田広樹(ガレッジセール)、金田哲(はんにゃ)、伊藤隆行監督が登壇、初日を迎えた喜びを冗談交じりにコメントした。
そのシュールで規格外の芸風で、「テレビでは売れない」と言われ続けた野性爆弾だが、近年はカルト芸人のフィールドから抜け出してテレビでその姿を見かけることも多くなってきた。そんな野性爆弾の川島による初主演作品がいよいよ初日を迎えた。しかも劇場は渋谷のオシャレスポットであるファッションビル・渋谷パルコ内の映画館ということで、「まさかこんな形で、パルコさんでやるなんて、思っていませんでした。うれしいです」と川島が切り出すと、相方のロッシーも「渋谷にパルコはたくさんありますけど、今、ここのビルが映画館のあるパルコですよ!」という謎のコメントと共に、観客に喜びの気持ちを伝えていた。
本作のメガホンをとった伊藤監督は、「やりすぎコージー」「怒りオヤジ」などでテレビ東京深夜バラエティー伝説を作り上げた名物プロデューサー。川島を主演にしたことについて「最初は出来心でした。主演の川島さんは、テレビではあまり放送できないミステイクンな人。そんなテレビで見られない彼を一回、大画面で観てみたかったんです。怖い映画だといわれますけど、むしろ川島さんを大画面で観られることの方が衝撃を受けますよ」と解説。バラエティー番組をこよなく愛する伊藤監督だけに、規格外の芸人、川島を起用した作品作りを行いたい誘惑にあらがえなかった様子だった。
そんな映画に参加するに際して、金田は「体重を絞った役作りをシビアに挑みました。今と全然違うんで、ぜひ観てください」と冗談交じりに切り出すと、川島も「奥歯を抜いたりしたもんな」と付け加える。さらに初主演の役作りについては、「気合入りましたね。今は結合しましたけど、一回、耳もそぎ落としましたから」と明かすと、ツッコミ担当のロッシーはツッこむことなく「すごい役作りやなぁ」と感心することしきり。ステージではボケに次ぐボケが積み重ねられ、お笑いのカオス状態となっていた。
さて、本作はそのシュールでゆるゆるな世界観でジワジワと笑わせるが、油断をしていると最後に思わずゾッとしてしまうような展開が待ち構えている。金田も「思っている以上に怖いんで、気をつけてください。(本作がプレミア上映された)沖縄国際映画祭では悲鳴があがってましたからね」と会場に注意を呼び掛けると、川島も「みんな怖い怖いって聞かされて。ミニにタコ状態だと思うけど、通常の怖いが10だったら、この映画は1,000の覚悟でお願いします」と会場の観客の期待をあおっていた。
本作は、野性爆弾・川島ワールドが全開のゾクッと笑える新感覚のやりすぎサスペンス。なんとなく部屋に違和感を抱いた主人公が、自分の部屋の撮影を始めたことから起きる恐怖むきだしのドラマを映し出す。(取材・文:壬生智裕)
映画『ミステイクン』は渋谷シネクイントほかで上映中