EXILEのAKIRA、ブルース・リーの正統な後継者ドニー・イェンとガチ勝負!! 手を抜かずにトレーニングに打ち込んでいた!
30日、現在公開中の映画『レジェンド・オブ・フィスト/怒りの鉄拳』のトークイベントが新宿武蔵野館で行われ、本作で武術指導を務めた谷垣健治、そして日本人キャストとして山崎中尉役を演じた俳優・船木壱輝の二人が、EXILEのAKIRAも出演した本作の白熱したアクションシーンの裏側を明かした。
映画『レジェンド・オブ・フィスト/怒りの鉄拳』写真ギャラリー
1971年に映画『ドラゴン怒りの鉄拳』(原題:精武門)で、ブルース・リーが演じたマーシャル・アーツ・ヒーローのチェン・ジェンの活躍を描いた本作は、上映館の一つとなる新宿武蔵野館では、1日6回上映を敢行するなど、大ヒット街道をばく進中。劇場には、この日も多くの観客が来場し、スクリーンで展開される渾身(こんしん)のカンフー・アクションを堪能した。主演のドニー・イェンは、ブルース・リーの熱狂的な信者であり、彼の正統な継承者として知られる。1995年に彼が主演し、香港で放送されたテレビシリーズ「精武門」は、重厚なストーリーと細かい心理描写、そして迫力のアクションシーンが人気を集めたが、本作はその映画化作品となる。「ドニーから電話があって、今度のテーマは『バットマン』だといわれた。チェン・ジェンが生きていて、夜の街で暗躍するんだといわれて、それはやりたいと思った」と制作の経緯を振り返る谷垣。
本作で武術指導を担当した谷垣は、倉田保昭が設立した倉田アクションクラブ(KAC)で学んだ後、1993年に単身、アクションの本場である香港に渡り、ドニー・イェンやジャッキー・チェンの元で数多くのアクション作品に参加。2002年には映画『ブレイド2』でアシスタント・マーシャルアーツコーディネーターに就任するなど、ハリウッドでも活躍。ジャッキー・チェンが会長を務める「香港動作特技演員公會」の唯一の日本人会員として名を連ねるなど、アクション映画界の第一人者として現在でも世界をまたにかけて活躍中である。
本作には、日本軍の暗殺隊長・佐々木役として、EXILEのAKIRAも出演、ドニーとの見事な格闘シーンを披露している。AKIRA起用について谷垣は、「脚本会議をしていたときに、AKIRAさんを出せないかと言われたんです。アンドリュー・ラウ監督が、中国で言うというと、どんな感じだと聞くんで、(台湾のスーパースター)ジェイ・チョウみたいな感じかなと言ったら、『ワオ! そんなに有名ならいいじゃない。出てもらってエンディング曲も歌ってもらえばいいじゃない』と言われた」と裏話を披露。多忙な大人気グループEXILEのメンバーであるAKIRAだが、トレーニングには手を抜かなかったという。「トレーニングも合わせて3週間、まるまる時間を空けてくれて。彼はすごく真面目なんで、どんどん上達していった」という谷垣は、「ドニーも『こんなリアクションは見たことない!』とほめるようになって、彼の出番もどんどん増えていった」とドニーと共にAKIRAのアクションを絶賛していたようだ。
そんな谷垣は、現在姫路で映画『るろうに剣心』の撮影に参加中だという。最後には、ドニーの今後の予定として「今は正月映画を撮っています。その後はアクション映画があって、その後は、僕も呼ばれているんですけど、ジャッキー(・チェン)とドニーでバディームービーを撮ります。それが終わると、正月から某香港映画の3Dリメイクをやるらしい。今年はドニー・イヤーと言われていたけど、来年は8本撮るらしいですよ」と報告し、ファンを喜ばせていた。ドニーの旺盛(おうせい)な創作意欲はまだまだ衰えないようだ。(取材・文:壬生智裕)
映画『レジェンド・オブ・フィスト/怒りの鉄拳』は新宿武蔵野館で上映中