動物ものは当たらない?今だから明かせるディズニー・アニメーション史上最大のヒット『ライオン・キング』誕生秘話!
3D版も公開され、ディズニー・アニメーション史上最大のヒットを記録している映画『ライオン・キング』だが、制作当時はまったくヒットするとは期待されていなかったという今だからこそ明かせる誕生秘話が明らかにされている。今からではまったく考えられないことに、当時は「動物ものは当たらない」とささやかれていたというのだ。
映画『ライオン・キング/ディズニー デジタル 3D』写真ギャラリー
『ライオン・キング』が制作されたのは、アニメーションとしては異例となるアカデミー賞作品賞ノミネートを果たした映画『美女と野獣』をはじめとして、『リトル・マーメイド』『アラジン』が制作されていた、ディズニーがノリに乗っていた時代。それだけに、メインキャラクターすべてが動物である本作には「今時、動物ものなんて」という声もあり、社内での注目度も低かったという。そのため、すでに実績を築いていたスタッフの多くは次作『ポカホンタス』に携わり、本作は若手を中心にした体制で制作が進められることになる。
そんな状況から、どのようにして今なおディズニー・アニメーション史上最大のヒット作となっている本作が生み出されたのか。当時の美術監督で、後に映画『ヒックとドラゴン』を監督することになるクリス・サンダースは、「周囲を感心させたくて全力を傾けたよ」と振り返る。実際、それまで若手スタッフはトップアニメーターのアシスタントを務めることが多かったといい、本作のような自由な制作環境がプラスに働いたと当時のスタッフは明かしている。クリスをはじめとして、本作に参加したスタッフが今やアニメーション業界の中心にいることからも、本作が彼らの才能を開花させるきっかけになったことは間違いなさそうだ。
「ストーリーが気に入らなかった」「製作すべきか監督たちと話し合った」とまで言われていた本作は、スタッフ同士の話し合いによって細部が詰められ、結果、大ヒットを記録。後にミュージカル化もされるなど、上記の逸話の数々は今となっては信じられないものばかりだ。力を合わせて作り上げた名作というのがこれほど似合う作品もないと思わせられる。
オリジナルの公開から17年たった今年には待望の3D版『ライオン・キング/ディズニー デジタル 3D』も公開。全米では2週連続ナンバー1になるなど、今もその魅力が色あせていないことを証明している。日本でも新たな魅力を『ライオン・キング』に吹き込んだと絶賛のコメントが多く寄せられている。観たことがない人はもちろん、一度観た人も、まったくの新作を観ているような気持ちで観ることができる作品に仕上がっている。(編集部・福田麗)
映画『ライオン・キング/ディズニー デジタル 3D』は公開中
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