山本太郎、千葉麗子らが原発の是非をめぐる住民投票実施のため署名活動!「政府だけにすべての判断を任せていいのか」
18日、千代田区の参議院議員会館にて、市民団体「みんなで決めよう『原発』国民投票」による、東京都民投票・大阪市民投票の直接請求に関する会見が行われ、請求代表人を務める、山本太郎、千葉麗子、ジャーナリストの今井一が、署名への協力を訴えた。
これまで、国や電力会社、そして立地先自治体の判断だけで、すべてを決定されてきた原発問題。たくさんの人々の生活に関連する「原発」をこれからどうするのか。今回の署名運動は、原発の是非を決定する都民投票を請求するために行われる。
請求人である今井氏は、「東電株を2.66パーセント保有する大株主である東京の住民として、原発に関与する責任と権利がある」と都民投票の実施を求める署名収集の趣旨を説明。3月の東日本震災以来、何度も福島を訪れている山本は、「福島第一原発の事故は、電力を消費している、僕らが責任を感じなければいけない問題」と話し、「今、一歩踏み出す時期がきています。政府だけにすべての判断を任せていいのか、よく考えてください。若い人たちの力を借りたいんです。(署名収集に)ぜひ張り切って参加してください」と若い世代に語りかけた。また、福島県福島市出身の千葉は、「東京電力がしていることは殺人だと思います」ときっぱり。「早くに亡くなった父が、わたしの手を引いて、福島原発を止めないと大変なことになる、と言った言葉をよく覚えています。いつまで首相でいるかもわからない野田さんや石原都知事に原発のことを任せることはできません。母親が、わが子を守るのは当たり前のことだから、わたしたちはもっと勉強しなくちゃいけないんです。わたしは、署名運動のとき、渋谷で呼びかける予定ですが、109に買い物に来ている若い女の子たちも、いつかは子どもを産み、母親になる。みんなにもかかわることだから、彼女たちと同じ視線で、訴えていきたい」と話した。
都民投票という言葉は、聞き慣れないかもしれない。だが実はこの16年で住民投票は401件行われており、原発問題に関する投票は三重県、新潟県などでも行われた。だが、東京での都民投票は、過去一度も行われたことがない。
イタリアやドイツなど、原発に関する国民投票は世界でも行われ、高い評価を受けている。今井氏は、今の日本の現状について、「8割の国民が、政治家任せではなく、大切なことは自分たちで決めたいと考えていることは、世論調査で明らかになっている」と話し、都民全体で、原発の是非を考える、今回の投票実現への協力を訴えた。
署名運動は、 東京での都民投票・大阪での市民投票を請求するため、東京で30万人、大阪で7万人を目標に12月から開始される。渋谷、新宿、新橋などの主要エリアでのアクションを始め、ホームページでは現在署名を集める受任者も募集中。自分たちによって未来を選択する都民投票が実現するかどうかはまだわからないが、もしも実現すれば、推進派・反対派に関わらず、たくさんの人がきちんと原発問題を考える重要な機会になることは間違いないだろう。(取材・文:森田真帆)