イケメン俳優斎藤工、昭和の匂い濃いアウトローを演じ女性ファンもん絶!?
19日、実力派人気俳優・斎藤工の主演映画『明日泣く』の初日舞台あいさつがユーロスペース渋谷で行われ、斎藤のほかにヒロインの汐見ゆかり、武藤昭平(勝手にしやがれ)、内藤誠監督が登壇した。
斎藤といえば、大河ドラマ「江~姫たちの戦国」や2012 年春公開の映画『逆転裁判』など話題作へ多数出演し、今最も注目される実力派俳優だ。そんな斎藤が登壇するとあり、この日は会場に9割の女性ファンが詰めかけるなど人気ぶりを見せつけていた。
本作で斎藤が演じるのは、文芸誌の新人賞を受賞して以来小説が書けず、賭けマージャンで日々を過ごす小説家。生きることに不器用で、どうやっても社会からはじき出されてしまうアウトローな若者だ。昭和の空気が色濃い作品でアウトローを演じた斎藤は「時代背景も含めて自分はリアルタイムではないので、今、番長や不良がいないのと同じで、時代が置き忘れてきたような、芯の据わった悪というイメージがありました」と自身の演じるイメージを告白。続けて「アウトローに自分を近づけるというのは経験していないし、そうすることは背伸びをする作業です。なので、違う部分で時代の匂いとかに近づけたらなと自然な道を選びました」と新境地ともいえる役に自分なりのアプローチで挑んだ気持ちを語った。
また、父親が内藤監督と仕事をしていた経緯もあり、自身も内藤監督の大ファンだったという斎藤。内藤監督との仕事を楽しそうに振り返り、「(演出では)空間を与えてくれるというか、自然とそこに存在できるような柔らかい空気を与えてくれました。本当の意味での演出はこういうものなのだなと感じました」と大きな成長にもつながった様子。最後は本作について「アウトローという以上にすてきな文学作品で、本物のジャズ映画だと思っています。酔いしれてください」と見どころをアピールしていた。
本作は『不良番長』シリーズの内藤誠監督が25年ぶりのメガホンをとった、色川武大(阿佐田哲也)の小説の映画化。文芸誌の新人賞を受賞するもその後小説が書けずに賭けマージャンばかりする男(斎藤工)と、日々気ままに生きるジャズピアニストの女(汐見ゆかり)の不器用な生き方を描く。(取材・文:中村好伸)
映画『明日泣く』は渋谷ユーロスペースにて上映中