スティーヴン・ソダーバーグ、「0011 ナポレオン・ソロ」の映画版の監督を降板
ナポレオン・ソロ役の俳優候補が次々と降板を続けている映画版『0011 ナポレオン・ソロ』から、今度は監督のスティーヴン・ソダーバーグが手を引くことが明らかになった。
同ドラマの映画化は、2010年初めからソダーバーグ監督と脚本家のスコット・Z・バーンズが温めてきたプロジェクトだが、キャスティングと予算でワーナーブラザーズと折り合いがつかなかったため、ソダーバーグ監督が降板を決めたとインディーワイヤー.comが報じている。映画は3部作になると言われているが、ワーナーが提示した第1作目の予算は6,000万ドル(約45億6,000万円)とハリウッドとしては低い。監督は、この予算では60年代を再現し、4大陸を舞台にしたスパイ映画は撮影できないと判断したようだ。
また、ナポレオン・ソロ役候補だったジョージ・クルーニーが腰を痛めていることを理由に降板をしたとき、若い俳優を希望していたワーナー側はホッとしていたと同サイトはコメント。ソダーバーグ監督はマイケル・ファスベンダーとジョエル・キナマンをナポレオン役候補にあげたが、ワーナーはどちらも起用したくなかったのか、数か月後にほかのワーナー映画にそれぞれをキャスティングし、スケジュールを埋めてしまったという。先日、降板したと言われていたブラッドリー・クーパーには、正式なオファーは出されていなかったという話もあり、キャスティングにおいてワーナーとソダーバーグ監督の意見はまったく合っていなかったらしい。
いずれにしても、主要キャストが決まらず、ここに来て監督が降板したとなっては、来年3月のクランクインは難しいだろう。(澤田理沙)