内田恭子、初の絵本刊行記念イベントで子育てについて語る「めまぐるしくて記憶がないくらい」
12月17日、渋谷区の青山ブックセンター本店にて元フジテレビアナウンサーの内田恭子が自身初の絵本となる「みんなでいただきます」刊行記念読み聞かせトーク&サイン会に出席、絵本のことや、プライベートでの子供との生活について明かした。
内田は初の絵本について「翻訳やエッセイを書いたことはあったんですが、絵本は初めてでした。今年のはじめから病院などで絵本の読み聞かせの活動などを行ううちにその魅力に気付いてわたしもやりたいなと思うようになりました。絵本の話しが出たのが3月。そこから書くのに半年くらいかかりました。エッセイなら文字だけなので好き勝手書けるんですが、絵本は絵もあって、説明がちな文章を省いて、それでも伝わるようにしないといけない。そこのバランスをとるのがとても難しかったです。取り上げる問題も食問題というシリアスな問題で、そこをいかに興味を持たせるように伝えていくかも難しかったです」と絵本を作るに至った経緯や産みの苦しみを告白。
今回の絵本は食がテーマで、世界の人口のうち10億人が飢えに喘ぐ一方で、肥満や生活習慣病に苦しむ人も10億人いるという深刻な食の問題に対し、絵本を通じて食の大切さを伝えていこうと考え、取り組んだという。絵を担当した藤本将さんについては「もともと大好きだったので、最初からお願いしたかった方。ダメもとでお願いしたら快く引き受けてくださって、その後は想像以上の絵が出来上がってきました」と絶賛した。内田自身は絵を描かないのかという質問に対しては「わたしの絵はまずいでしょ」と苦笑いだった。
現在1歳8か月の男の子の母でもある内田だが、子どもにもさっそく自分の絵本を読み聞かせたという。「まだ難しいのか、ぼーっと聞いてました。でも食べ物とかにすごく興味があるらしく、たくさん食べ物が出てくると反応して、指を指して遊んでました」と話し、さらに「息子にはもう、めろめろなんです。仕事のとき、いつも家を出たくなくなるんです。離れがたい存在。疲れている時はわたしのそばにいて、私のバランスをとってくれたりする存在でもあります」とおのろけのような子供自慢も。「息子はマイペース。片付けるのが好きで、わたしの身の回り品をしまっている場所などをおぼえていて、片付けてくれる。そういうところは主人に似たんだと思います」
朝は必ず家族全員でご飯を食べるようにしていると家庭生活のこだわりも見せる内田だが、子育て生活は随分めまぐるしくもあったようで、「今年前半の記憶がないぐらい」と話し、「来年はもっと一日一日余裕を持って過ごせるようにしたい」と語った。
今回の内田の絵本は、1冊の売上から20円がNPO法人TABLE FOR TWO(テーブル フォーツー)に寄付され、食に恵まれない地域の子どもたちに、学校給食1食がプレゼントされるという。(取材・文 名鹿祥史)
絵本「みんなでいただきます(内田恭子・文 藤本将・絵)」は講談社の創作絵本より12月15日発売