オダギリジョーが映画ナレーション初挑戦!巨匠ヘルツォークの3Dドキュメンタリー予告編解禁!
オダギリジョーが映画初ナレーションを務めるヴェルナー・ヘルツォークの映画『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』の予告編映像が解禁された。予告編は3Dではないものの、現存する最古の洞窟(どうくつ)壁画を映像でとらえた貴重な作品であることがうかがえる予告編となっている。
オダギリジョーがナレーション!映画『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』予告編映像
本作の主役となるのは人ではなく、1994年に南フランスで発見されたものの、その全ぼうは今にいたるまで公にされていないショーヴェ洞窟(どうくつ)。約2万年前に起きたがけ崩れにより本来の入口がふさがれたため、奇跡的に洞窟(どうくつ)内は旧石器時代当時の状態が保持されているだけでなく、内部に描かれた大小300を超える壁画は現存最古の3万2,000年前のものと推定されている、現代の文化史における最も重要な発見の一つとも評される洞窟(どうくつ)だ。
人間の吐息や体温でさえ、損傷のきっかけになりかねないため、一般公開はされていない同洞窟(どうくつ)を、初めてデジタルカメラで撮影することを許可されたのが、本作のヘルツォーク監督。かつてニュー・ジャーマン・シネマの旗手として注目された巨匠であり、現在はドキュメンタリーを中心に活躍する一方、ニコラス・ケイジ主演の『バッド・ルーテナント』などのエンターテインメント作品も手掛けている。
だが、大小300を超える壁画を撮影するために許可された時間は、1日4時間・6日間のみであり、スタッフは監督を含む4名のみ。さらには自ら手で持ち運べる機材のみが利用可能という厳しい条件の中で、ヘルツォーク監督は見事に誰も観たことがない映像を撮影することに成功。それまで3Dに懐疑的だったというヘルツォーク監督に、3Dでしか表現できないと確信させた立体感あふれる壁画の数々は、今回の予告編でわずかにその姿を見せるのみではあるものの、観客にため息をつかせるには十分だ。
ただ、感覚的な美しさをスクリーンに映し出すだけでなく、洞窟(どうくつ)内をリサーチしている学者や科学者へのインタビューを交えることによって、より客観的な見地から壁画の魅力に迫っている本作。オダギリジョーのナレーション、そして幻想的な音楽が、神秘的な体験に観客を連れ出してくれる。そんなドキュメンタリー作品に仕上がっている。(編集部・福田麗)
映画『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』は2012年3月3日よりTOHOシネマズ 日劇、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて全国公開