AKB48篠田麻里子、トップアイドルになって「忘れていたこと」とは?センターを務めたときの本音を吐露
AKB48を創成期から支え、最年長メンバーとしてグループをけん引する篠田麻里子は、2011年の活動の表と裏を総括した映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』の撮影を終えた後、AKB48の一員として持つべき気持ちについて語った。
映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』場面写真
今作を手がける高橋栄樹監督とは、2007年4月にリリースされたシングル「軽蔑していた愛情」のミュージックビデオ撮影時から交流がある。その高橋監督と1対1のインタビュー形式で撮影に臨み、「わたしたちのことをよくご存知の方なのでお話しやすかったですね。可能な限り、いろんなことを話せたと思います。ただ、インタビューって難しいんですよ。心の中にあるものを全部言葉にして出そうとしたら、2時間や3時間では全部を説明できないじゃないですか。1日掛けてしっかり考えて、それを言葉にまとめたとしても100パーセントは伝わらないのかもしれません。ただ、今回の作品でわたしの気持ちは伝えられるんじゃないかと期待しています」とインタビューの内容に手ごたえを感じている。
2009年、2010年にそれぞれ行われた「選抜総選挙」では2年連続で3位、2011年も4位と安定した人気誇る。これに加え、昨年9月に開催された「24thシングル選抜じゃんけん大会」では優勝を飾り、運の強さも発揮した。「総選挙がファンの皆さんの気持ちを確認できる場所だとすると、じゃんけん大会はファンの方はもちろん、わたしたちにとっても“お祭り”なんです」と説明。両イベント共に年々注目されるようになっているが、「どちらも『選抜メンバーを決める』という目的は同じなのに、会場の雰囲気やステージ裏の状況はまったく違う。全然違う空気が流れているんです。もちろん、メンバーとしてはじゃんけん大会の方が純粋に楽しめますよ。そんな中で優勝できたことはうれしかったですね。とはいえ、優勝=センターを務めることが決定したわけですから、単純に『喜びで胸がいっぱい!』という心境でもありませんでしたけど(笑)」と本音も漏らした。
その結果を受け、24thシングル「上からマリコ」ではセンターを務めた。誰よりも前に立ったからこそ見えてきたものもあるそうで、「一言で言えば、忘れていたことに気付いたんです。『上からマリコ』で初めて選抜入りした子もいて、その初々しさを見ているうちに選抜の常連になっていたわたしが忘れていた初心を思い出せました。もちろん、すべての仕事や出会いに感謝していますし、あいさつなどの基本的なこともしっかりしているつもりです。ただ、彼女たちが持っている本当の意味での初心はとても輝いているんですよ。たとえば、生放送に初めて出る子もいたので、放送が始まる前に『緊張しないで、みんな笑顔で頑張ろうね』って円陣を組んだんです。選抜の常連メンバーとも言葉を掛け合うけど、かみしめ方が違うといいますか。じゃんけん選抜のメンバーはひたむきで一生懸命で緊張もしちゃって……表情の中に新鮮な輝きを感じました。じゃんけん選抜のメンバーとは1曲だけの限定された活動でしたけど、彼女たちに気付かされたことをいつもの選抜メンバーとももう一度分かち合いたいと思っています」とトップアイドルとしてのポジションに甘んじることなく、さらに前進する気持ちを持っている。
今回のドキュメンタリーでは、「神8」と呼ばれる選抜常連組だけでなく、2011年に発足したチーム4など、これまでメディアへの登場機会が少なかったメンバーにもスポットを当てている。作品の見どころについて「表向きにはそれぞれにキャラクターを求められているし、それを演じることもあります。でも、今回の映画ではそれぞれが一人の人間として話をしているはずです。とはいっても、インタビュー部分はみんな別々に撮影しているので、わたし自身、他のメンバーがどんなことを語っているのかはわかりません。早く知りたいです」と自身も楽しみにしている様子だ。グループを支え続け、じゃんけん選抜でさらに大きく成長した“マリコ様”の快進撃は2012年もまだまだ続きそうだ。(大小田真)
映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』は1月27日より全国公開