AKB48のヘタレキャラ・指原莉乃が“脱ヘタレ”!? 「しっかりやっていきたい……って意外ですか?」
大躍進を続けるAKB48の中にあって、「2011年、最も飛躍したメンバー」ともいわれる指原莉乃が映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』の撮影に臨み、ヘタレキャラといわれることについての率直な思いを明かした。
映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』場面写真
本作の高橋栄樹監督は、AKB48のシングル「大声ダイヤモンド」「10年桜」などのミュージックビデオ(MV)を手掛けている。その監督とインタビュー撮影のために向かい合って座った指原は「せっかく撮影現場に行って一生懸命に踊っているのに、わたしが全然映っていませんでしたよ~」と発言。
撮影終了後、指原本人にその心境を尋ねると、「高橋監督にはいつも本当にお世話になっています。ただ、監督のMVにはあまりにもわたしが映っているシーンが少ないので……もちろん、他のメンバーもわたし以上に頑張っているからしょうがないんですけど。監督と1対1でお話する機会はなかなかないので、この場を借りて思いを伝えることができました(笑)」とコメント。2011年は指原のこの率直さが世の中にウケ、「22ndシングル選抜総選挙」では人気メンバー“神8”に続く9位と大健闘。2009年は27位、2010年は19位から一気にメディア選抜入りを果たした。
バラエティー番組などで“ヘタレキャラ”として個性を発揮し、昨年1月にはAKB48のメンバーとして初の単独冠番組「さしこのくせに」もスタート。彼女の人気上昇は、「人数が多すぎてメンバーを覚えられない!」と言われがちだったAKB48が、外見だけではなく個々のキャラクターまで認知されるに至った事実を象徴している。しかし、当の本人に気負いはなく「選挙の結果はうれしかったですね。ただ、あくまでCDリリースに参加するメンバーを選抜する選挙だったので、わたしが輝けたのは『フライングゲット』1曲だけですから」とやや自嘲気味。それでも自身の成長につながる体験だったようで、「ファンの方に対する感謝の気持ちは以前からありましたが、メディア選抜メンバーに入った結果、感謝する度合いが増しました。ステージに立つと声援の多さを実感する。それは本当にうれしかったです」と笑顔を見せた。
一方で、人気を確立した大きな要因である“ヘタレキャラ”が思わぬ弊害を生むこともあり「目立つようになった分、握手会などでほかのメンバーのファンの方に『なんでヘタレのくせに順位が上がったの?』って言われてしまうこともあって……」とうなだれたかと思いきや、「そんな状況にも最近では完全に慣れました。だから気にしていませんし、むしろ『何が悪いのよ!』って言い返せるくらい(笑)。こんなわたしを応援してくれる方もたくさんいるわけですから、全然ヘコタレません!」と拳を握り締めた。周囲の反響をよそにあくまでマイペースを貫くようで、「『今年の目標は?』ってよく聞かれるんですけど、わたしは“目標を立てない派”なんですよ。今までも『これをやり遂げる!』って何か一つだけを取り上げて目標にしたことはほとんどありません。やるなら全部頑張らなきゃ。だから今年も頑張るだけです」と力強く宣言。
ソロでの活動も増えており、「一人で番組に出ると、『メンバーが一緒だったらカバーしてもらえたのに……』って思うことは多いんです。ちょっと困っていると、『その、どうしたらいいのかわからない感がいいんだ』と言ってくださる方もいますけど、やっぱり仕事はしっかりやりたいじゃないですか……って、わたしが言うと意外ですか?」と話す姿からは、ヘタレキャラからの完全卒業も近いと思われた。だが、「そう言われると、この先どういうキャラでいけばいいのか……」と迷う姿を見る限り、どうしたらいいのかわからない感が指原の魅力の一つなのかもしれない。(大小田真)
映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』は1月27日より全国公開