サイレント映画が今アツい!最も影響力のあるサイレント映画ベスト10のリスト発表
映画専門ケーブルテレビチャンネルであるターナー・クラッシック・ムービーズ(TCM)が1915年から1928年の間に公開された最も影響力のある10のサイレント映画のリストを発表した。このリストはTCMの映画史家、TCMの司会者、そして『アーティスト』のフランス人監督ミシェル・アザナヴィシウスによって作成された。
今シーズンの映画賞レースではサイレント映画をモチーフにした作品が頭一つ分抜け出している。アカデミー賞の前哨戦として注目されている第69回ゴールデン・グローブ賞では、モノクロ・サイレント映画『アーティスト』が最優秀映画作品賞(ミュージカル・コメディー部門)、最優秀主演男優賞(ミュージカル・コメディー部門)、最優秀作曲賞の最多3部門で受賞した。
また同じくゴールデン・グローブ賞の3部門でノミネートされ、最優秀監督賞を受賞したのは、マーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』。1930年代のパリを舞台に、ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』や『ロイドの要心無用』、リュミエール兄弟作品などのモノクロ・サイレント映画にオマージュをささげた作品だ。このように、今年の賞レースでは、サイレント映画が今までになく注目されているのだ。
そういった時勢を反映する形で制作されたのが今回のリスト。チャールズ・チャップリンの『チャップリンの黄金狂時代』ほか、『ノートルダムのせむし男』『戦艦ポチョムキン』といったサイレント映画の名作をちゃんと押さえているので、サイレント映画初心者はこれを参考にしてみてもいいかもしれない。(編集部・市川遥)
以下が最も影響力のあるサイレント映画ベスト10のリスト
『國民の創生』D・W・グリフィス監督
『黙示録の四騎士』レックス・イングラム監督
『極北の怪異』ロバート・J・フラハティ監督
『ノートルダムのせむし男』ウォーレス・ワースリー監督
『十誡』セシル・B・デミル監督
『チャップリンの黄金狂時代』チャールズ・チャップリン監督
『戦艦ポチョムキン』セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督
『メトロポリス』フリッツ・ラング監督
『サンライズ』F・W・ムルナウ監督
『裁かるゝジャンヌ』カール・テオドール・ドライエル監督