江口洋介、渡辺謙が作り上げたプロフェッショナルな現場に心を動かされたことを明かす
映画『はやぶさ 遥かなる帰還』でプロジェクトマネージャーを務め、主人公で小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャー山口駿一郎教授を演じた渡辺謙と、イオンエンジン担当・藤中仁志教授を演じた江口洋介が、情熱あふれる撮影現場の裏側を明かした。60億キロの宇宙航海を経て、小惑星「イトカワ」の微粒子を地球に持ち帰る歴史的偉業を成し遂げた探査機「はやぶさ」。プロジェクトにかかわった人々の情熱はとても熱い。
「JAXAの方々の人間関係や、管制室での空気感は、撮影に入る前にできていなければならないと思いました」。そう語る渡辺は、「全員が本当に気持ちよく最大限の力を出せるような現場にしたい」と本読み段階から、キャストたち全員と積極的にコミュニケーションを図り、現場の士気を高めていくことに専念したという。渡辺の熱意は、撮影前からキャストたちに伝わり、撮影が始まったときにはもう、現場に「はやぶさ」チームの一体感が生まれていた。
だが、撮影を振り返った渡辺は、「取り立てて、何かをしたわけではないんですよ」と笑う。「撮影の合間、キャストたちは控え室に戻らなかった。どんなに長い撮影でも、控え室に戻るのはごはんのときくらい。そのことで管制室や運用室での連帯感がキープできた。それはとても大きかったと思います」。
これまで数多くの現場を経験してきた江口は、「主演の渡辺さんが、キャスト、スタッフ問わず、積極的にコミュニケーションを取ってくれたからこそ、そんな撮影現場の雰囲気がつくれたのだと思います」。江口は渡辺の姿に、「できるだけサポートしたい」と心から思ったことを明かしている。
さらに、「渡辺さんの演じた山口教授のモデルとなったJAXAの川口淳一郎教授は、はやぶさプロジェクトのリーダー。プロジェクトチームを率いた川口教授と、現場での渡辺さんはシンクロしていたと思います」と語る江口。渡辺というリーダーに率いられたキャストたちが、才能のすべてを出し切って完成させた映画『はやぶさ 遥かなる帰還』。そこに描かれる日本の研究者たちのあきらめない姿は、人々の明日への勇気となることだろう。(編集部:森田真帆)
映画『はやぶさ 遥かなる帰還』は2月11日全国公開