「メソッド演技法」で有名なロバート・デ・ニーロが、新作の役づくりのためにホームレス施設に潜入
役柄の内面に注目し、感情を追体験することなどによって、より自然でリアリステックな演技・表現を体得する「メソッド演技法」で有名なロバート・デ・ニーロが新作『ビーイング・フリン(原題) / Being Flynn』のホームレス役の役づくりのためにホームレス施設に潜入していたという。
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これまでも過酷な役づくりで有名なデ・ニーロ、今回はマサチューセッツ州ボストンのホームレス施設に、帽子とマスクで潜入、すぐにほかのホームレスたちと打ち解けて会話を楽しんだそうだ。
監督のポール・ウェイツは「私たちは原作の回想録を書いたニック・フリンが働いていたパイン・ストリート・イン・ホームレス・シェルターに行ったんだ。ボブ(デ・ニーロ)は本物の人たちと交わることでそこのリアリティーを体得している感じだった。シェルターではみんなを観察したり、ボディーランゲージで会話したりしていたよ。とてもおかしかったのは、シェルターで働いている誰かが「たぶんデ・ニーロだったら俺を演じられるな」といったときで、彼は私たちが映画を撮っているのを知っていたのだろうが、まさかロバート・デ・ニーロがそばにいるとはまったく気がつかなかったんだよ」と話している。
デ・ニーロはまた、ニューヨークの金融街にホームレスの姿で現れ、いかに忙しいニューヨークの街でホームレスが人に気がつかれない存在になれるかを試したという。
『ビーイング・フリン(原題)』は、元ソーシャル・ワーカーで、現在作家のニック・フリンがホームレスになった父親を描いた回想録「アナザー・ブルシット・イン・サック・シティー(原題) / Another Bullshit in Suck City」の映画化で、ロバート・デ・ニーロは父親を、息子のニックを映画『カウボーイ&エイリアン』のポール・ダノが演じる。(後藤ゆかり)