戸田恵梨香&加瀬亮「SPEC」当麻&瀬文で新たな自分を発見!「SPECが自由をくれた」!
2011年8月26日、警視庁公安部公安第五課のセットで、『劇場版 SPEC~天~』撮影真っ最中の戸田恵梨香と加瀬亮が、2年ぶりの撮影に、それぞれが演じる当麻紗綾(とうま さや)、瀬文焚流(せぶみ たける)への思いを語った。
「わたしにとってすべてというと大げさなのかもしれないですが、それくらいわたしの役者人生の中で大きな役です」。戸田は、同シリーズの当麻役について、そう語った。「当麻は自分の一部」。そうも語る戸田は、連続ドラマ「SPEC(スペック) ~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿」が終わったとき、「普通の女の子を演じてみよう」と映画『阪急電車 片道15分の奇跡』やテレビドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」の撮影に臨んでいったことを明かす。
頭は驚くほどに良いが、猫背で髪はぼさぼさ、しかも常に餃子臭い……。一見、戸田とは相反する当麻というキャラクターだが、「自分の中に持っているものを、恥じることなく出しているのが当麻」。当麻というキャラクターを経て、次は“普通の女の子”を演じたいと思うほど自分をさらけ出した戸田は、当麻役で自発的にキャラクターを作り上げていく感覚を身に着け、役者としての転機を味わった。
一方、「坊主にして、黒いスーツを着て、紙袋を持つと誰でも瀬文に見える」と謙遜(けんそん)する加瀬も、「自分の違う側面を監督が見せてくれた」と瀬文役について語る。「瀬文はほかにやりようがないくらい単純なキャラクターなんですけど、現場で監督が突拍子もないことを思い付いて、どんどんいろいろなことをやらせるんです。その予定調和じゃない感じが出てくると、『SPEC』をやっている気にもなりますし、瀬文をやっている気にもなる」。確かに、撮影現場でも、堤監督により突然セリフを付け足されていた加瀬。そのセリフによって、瀬文のキャラクターは何倍にも輝きを増していた。
戸田に当麻、加瀬に瀬文というキャラクターを与えた堤監督は、4月1日に放送が決定したスペシャルドラマ「SPEC~翔~」に北村一輝、4月7日に公開される『劇場版 SPEC~天~』に、栗山千明、伊藤淳史、浅野ゆう子を起用した。「男女のバディーものはいっぱいやってきましたけど、『SPEC』は、一番やっていて脳の左側がグイグイ動くのがわかる」。そうして、現場で加瀬だけでなく、すべてのキャラクターに輝きを与えていく堤監督。スペシャルドラマ、映画では、そんな「SPEC」だからこそ見える役者たちの違った一面にも注目してほしい。(編集部・島村幸恵)
スペシャルドラマ「SPEC~翔~」はTBS系列にて4月1日(日)21時30分から放送予定
『劇場版 SPEC~天~』は4月7日より全国東宝系にて公開