ディズニーの新プリンセス“デジャー・ソリス”誕生秘話が明らかに、沖縄発の空手が決め手!?
ファンタジー・アドベンチャー大作『ジョン・カーター』で、絶世の美女デジャー・ソリスを演じたリン・コリンズが来日し沖縄発の空手経験を生かしたアクションヒロインの誕生を語った。
同作は映画『ファインディング・ニモ』などのアンドリュー・スタントン監督が、SF小説の金字塔「火星のプリンセス」を実写で完全映画化。テイラー・キッチュ演じる主人公ジョン・カーターが未知の惑星バルスームに瞬間移動し、敵国王との政略結婚を強いられるヘリウム国の王女デジャーと出会う。
多くの原作ファンを魅了したデジャー役は「重要」と監督が明かすように、リンも「思いやりがあってパワフルでセクシーな彼女が大好き。演じたことで自分も成長できたわ」と語る。オーディションで配役された彼女を待ち受けていたのは過酷なトレーニング。「まずボクシングをさせられたけど、トレーナーが『筋肉量の少ない君は撮影に耐えられないだろう』って」。けれども、その言葉が女優魂をくすぐったようだ。名門音楽学校であるジュリアード学校で演技を学んだリンは、シェイクスピア劇など文芸作もこなす演技派だ。「1日2箱を吸うヘビースモーカーだったけど禁煙し、お酒も断った。食事は主に乳製品と鶏肉、野菜ジュースやスムージー、アーモンド。おかげで体調が良くなった。役づくりにおいて、肉体を鍛えることで精神面も鍛えられたことが大きかったわね」。
そんなリンが臨んだアクションも見どころの一つ。彼女の両親が四大流派である糸東流空手の有段者とあって、10代の夏は沖縄に滞在して空手を習ったという。未経験者より有利と考えたが撮影現場での体験は別物だったそうだ。「高所から飛び降りるテストを見て『ステキ! 最高の映画になりそう』と心を躍らせたの。だけど次の瞬間固まったわ。テイラーがハーネスを着けて『さあ、飛ぼうか?』って誘うのよ!」と振り返る。「最も大変だったのは二人分の動きが求められた婚礼衣装姿のデジャーと偽デジャーが戦う場面。あの衣装は美しく豪華な分、重みがあるから姿勢を保つだけでも大変。2テイク撮って1回目が採用されたの」。ちなみに「好きなのは戦闘服よ。暑い砂漠でロケ撮影したから露出の多い衣装は、ある意味助かったわ(笑)」とさばさばと語る。
同性をも魅了する美しさは大事な資質。「外見を気にする人が多いけど大事なのは内面。愛犬のダックスフントに子犬が生まれて4匹に囲まれたときは最高に幸せな時間ね。毎日瞑想(めいそう)をして心を整えたり、動物から癒やしをもらったり」と、美の定義や秘けつも知性派ならではといえる。(取材・文:南樹里)
映画『ジョン・カーター』は4月13日(金)より3D・2D同時公開