市原隼人の新たな「アツい男伝説」とは?「言葉が通じない分、愛情でカバーしたい」
役柄のイメージもさることながら、プライベートでも男気あふれる熱い言動で知られ、数々の逸話を持つ市原隼人に、また新たな「アツい男伝説」が誕生した。
代表作となったドラマ「ROOKIES」では、野球経験がほとんどなかったのに、血のにじむような努力で天才ピッチャーの役になりきった市原。キャストの前でも恥ずかしがらずにセリフやフォームの練習熱心に続ける彼に、共演者も感動してしまったとか。また、映画『ボックス!』でボクサー役を演じたときは、スタントマンを使わずに撮影できるよう、仕事の合間を縫ってフットワークやスパークリングを猛特訓。あまりの激しい練習で、縄跳びが一本切れてしまったという。撮影本番ではガチファイトを繰り広げ、途中でこっそり吐いてから現場に戻って来ることもあったそうだ。
撮影中に東日本大震災に見舞われてしまった映画『DOG×POLICE 純白の絆』では、舞台あいさつで「こんなときだからこそ、人を楽しませる俳優という仕事に誇りを持ちたい」と真摯な思いを告白。その後、被災地への救援物資の手配やチャリティー活動を積極的に行い、友人たちと共に地元の炊き出しボランティアにも参加。そのときの感想を、「避難所でさまざまな人と触れ合い、目に見えないものを沢山いただきました」とブログで報告するなど、一人の日本人として震災と向き合う姿勢に多くの注目が集まった。ファンとの握手会では、一人一人の手を固く握り締め、感謝の思いをスタッフに注意されるまで伝え続けるという市原だけに、ボランティア現場もさぞかし熱かったことだろう。
そんなアツい男・市原が、素顔さながらの熱血警察官を演じ、警察犬シロとのバディーで連続爆破事件を捜査する姿を描いた映画『DOG×POLICE 純白の絆』。そのブルーレイ特典映像にも、シロと本物のキズナを育む市原の熱い姿が収録されている。休憩時間もシロと片時も離れずにボール遊びをする彼の笑顔は、無邪気な少年そのもの。犬との初共演に最初は戸惑ったそうだが、「人も犬も信頼し合うために必要なことは同じ。一緒に楽しめばいい、ウソがなければいい」と気付いたそうだ。
その言葉通り、ウソ偽りのない素顔のままでシロと接する市原。シロが言う事を聞かずにNGが続いてしまったときは、撮影を中断して自ら草むらに寝転び、犬と同じ目線になってやさしく言葉をかけ、愛おしそうに体を撫でながらじっくりと信頼関係を築いていく。撮影が再開し、見事一発OKを出す市原とシロの様子は、まるで映画のワンシーンにように感動的だ。「言葉が通じない分、愛情でカバーしたい」と瞳をキラめかせる市原に、思わずホレ直してしまうファンも多いだろう。市原にまたひとつ、「アツい男伝説」が生まれた。(文:斉藤由紀子)
映画『DOG×POLICE 純白の絆』DVD(税込み:3,675円)、ブルーレイ(税込み:6,090円)は発売中
発売元:バップ