『なまいきシャルロット』のクロード・ミレール監督、死去
映画『なまいきシャルロット』や『小さな泥棒』で知られるフランスの映画監督、クロード・ミレール監督が亡くなった。享年70歳。
ミレール監督はロベール・ブレッソン監督やジャック・ドゥミ監督、ジャン=リュック・ゴダール監督らフランスの巨匠監督たちの下で助監督として腕を磨いた。その後、フランソワ・トリュフォー監督作品でプロダクション・マネージャーとして働き、トリュフォー監督からの勧めで1976年に映画『いちばんうまい歩き方』で長編監督デビューを果たした。1980年代には、まだ10代はじめだったシャルロット・ゲンズブールを起用して『なまいきシャルロット』『小さな泥棒』を発表、シャルロットを世界的なスターにした。
ミレール監督は長年病を抱えていたが、死去の前には最後の映画に取り組んでいた。映画は、フランソワ・モーリアックの古典小説「テレーズ・デケイルゥ」の映画化で、オドレイ・トトゥとジル・ルルーシュが出演している。ミレール監督の訃報を聞いたルルーシュは、雑誌「Premiere」で「セットでは具合が悪そうだったが、病に負けないよう戦っている姿を見るのは印象的だった。薬を飲んでいたけれど、映画や俳優たちを放っておくようなことはしなかった。彼はそういう人間だったんだ」と語っている。
ミレール監督の遺作映画はフランスで秋に公開となる予定。(竹内エミコ)