『AKIRA』大友克洋監督、久々のアニメ新作!江戸時代の大火を描いた『火要鎮』
ハリウッドで実写版『AKIRA』製作がささやかれている大友克洋が久々に監督した新作アニメーション短編『火要鎮』(ひのようじん)が、劇場公開予定のオムニバスプロジェクト「SHORT PEACE」の一作として制作された。
本作は、自身の同名マンガを映画化した『AKIRA』で世界中のファンの心をつかんだ大友が『スチームボーイ STEAMBOY』以来、9年ぶりに手掛けた新作短編アニメーション。江戸時代を舞台に、商家の娘・お若と幼なじみの松吉の恋模様を江戸の大火と絡めて描くスペクタクル作品だ。声優として、早見沙織と森田成一という実力派が参加している。
勘当され、町火消として生きる松吉への思いを忘れられないお若の狂った情念が大火となって江戸の町を焼き尽くすというストーリーは、大友の過去に発表したマンガ作品「火之要鎮」とはまた別のものに仕上がっており、そういう意味でもファンは期待大。本作はいち早く、4月7日の特別試写会でお披露目された。
同作は、プロジェクト「SHORT PEACE」の一作として制作。大友が1979年に発表した単行本のタイトルを冠せられた同プロジェクトには、大友をはじめ、日本アニメーションの最先端を行きながら、さらにその先の表現の方向性を模索しているトップクリエイターが参加。日本の文化、風土、その独特の世界観をテーマにしたオムニバスプロジェクトとして、来年の公開が予定されている。
最近では新連載を立ち上げることが発表され話題になるなど、いまだ国内外のクリエイターに多大な影響を与え続けている大友監督。その現在が凝縮された一作となっている。(編集部・福田麗)