ニコニコ動画が「niconico」に総称変更! 次期バージョンには「生理的快感」あり!?
「ニコニコ動画」新サービス先行記者発表会が26日、六本木のニコファーレで行われ、株式会社ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏と同取締役の夏野剛氏が出席、サービスの向上とグローバル化を掲げ、サービス開始以来の総称「ニコニコ動画」を「niconico」に変更することが発表された。
また、プレミアム会員に向けに5月1日から開始される新バージョン「Zero」(ゼロ)も発表。会員数増加と共に減少していったという「リアルタイム感」の増強がなされている。タグやコメントがすぐに反映され、視聴者の反応をスピーディーに受け取ること可能。「いいね!」ボタンのような評価機能「ニコる」ボタンも新設され、川上氏は「生理的な快感があります。かなり流行るんじゃないか」と手応えを感じている様子。
そして動画や音楽の機能も強化。川上氏が「5年間変えてなかったものを1から作り直した」とする動画機能は、リロードすることなくほかの動画を視聴でき、高速番組切り替え(ザッピング)も可能。音楽ではダウンロードサービスを改善、JASRACとの契約により製作者への還元もより積極的に行われることになった。これらの機能拡充により動画や音楽の配信面も強化。生放送機能の拡充も合わせて夏野氏は「104分の平均視聴時間を、もっと延ばせるのではないか」とユーザーへの波及効果を語った。
ハードへの対応も広がっている。夏野氏が「iPadとニコ動の相性は良いなと。やっと全面対応」と言うとおり、5月1日からiPadに対応予定。またソニー「ブラビア」、パナソニック「ビエラ」への対応アプリもリリース予定で、更なる裾野の拡大を予感させた。これらにより、4月26日現在162万人のプレミアム会員(月額500円)を200万人へ目指すとしている。
また同社では4月28、29日に幕張メッセでフェスイベント「ニコニコ超会議」を開催。夏野氏は「目標10万人。ただ20万人入っても赤字」と言うものの、「日本の強いコンテンツが全部見られる。歴史に残るイベント」と強い意欲を見せた。また、完全に採算度外視でもないようで、川上氏は「(2010~2011年の)『ニコニコ大会議』のときは開催前後でデイリーユーザーが10パーセント増えた。超会議はそれ以上のインパクトがあるのでは」と、ユーザーへの影響を冷静に計る雰囲気も感じられた。(取材・文:県田勢)