「かいじゅうたちのいるところ」の絵本作家モーリス・センダック氏が死去
アメリカを代表する絵本作家モーリス・センダック氏(83歳)が8日(現地時間)に、脳卒中による合併症のためコネチカット州の病院で亡くなったことをハリウッド・レポーターほか多数の米メディアが報じた。
1928年にニューヨーク州ブルックリンのゲットーで生まれたモーリス・センダック氏は、ディズニー映画に影響を受け、高校を卒業後にニューヨークの巨大玩具店F.A.Oシュワーツの装飾を担当し、アートスクールでデザインを学ぶ傍らスイスの絵本に興味を持ちイラストレーターに転向する。そして、1964年発表された「かいじゅうたちのいるところ」でコールデコット賞(アメリカの最も権威のある児童書の賞)を受賞し、世界的に有名な絵本作家となった。その後も「まどのそとの そのまたむこう」で全米図書賞を受賞している。
2009年には『マルコヴィッチの穴』や『アダプテーション』などでお馴染みのスパイク・ジョーンズ監督が「かいじゅうたちのいるところ」を実写化。センダック氏自身もチューリッヒ歌劇場で「ヘンゼルとグレーテル」の美術監督を担当していた。彼は、先週の金曜日に脳卒中で倒れ、合併症のためにコネチカット州ダンベリーの病院で亡くなった。ご冥福をお祈り致します。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)