Jホラーの仕掛け人・高橋洋、人間ドラマに挑戦!キャストが語るセリフへの格別なこだわりとは?
今月12日より公開される映像クリエイター3人によるコラボレーション上映プロジェクト『コラボ・モンスターズ!!』で、高橋洋監督作品『旧支配者のキャロル』に出演した 松本若菜 、津田寛治 、中原翔子 、高橋監督が撮影を振り返り、作品の魅力を語った。
脚本家として、これまで映画『リング』や『女優霊』など、数々のジャパニーズホラーを世に出してきた高橋監督は、2010年に『恐怖』で監督デビューし、その手腕を発揮。高橋監督が初めて挑戦したヒューマンドラマである『旧支配者のキャロル』は、多くの批評家から絶賛を受け、一部の映画雑誌では特集が組まれるほどの熱烈な支持を得ている。
キャストが語る高橋ワールドは、とにかく独創的。ヒロインを演じた松本が「突然スカイツリーに向かって拝んだり、よくわからないことをした覚えがあります(笑)」と語ったように、監督は現場でアイデアを思い付くことが多々あるそう。本作で4回目のタッグを組む鬼教師・ナオミ役の中原は、「いい案が浮かんだときの監督は、ちょっとスキップ気味に歩いています。映画少年がそのまま大人になったような人なので、スタッフもついていけるんでしょうね」と笑う。
「チューニングされたセリフの世界を聞きたかったんです」と語った高橋監督のセリフへのこだわりは格別だ。ヒロインを見守る村井役で高橋監督作品に初参加を果たした津田は、「僕の目の前でダーッと棒読みし、ここは言い切ってください! という細かい演出。観たことがあるようなお芝居は、存分にその現場でやってくださいと言われたときはうれしくてゾクゾクしました」と撮影を振り返った。
高橋監督は、「編集で何回聞いても聞き飽きないほど、最高のチューニングができました。僕のセリフを異常なところまで持って行ってくれた役者の皆さんに感謝したい」と語る。これまでの清楚なイメージをぶち破った松本、ほかの現場ではできなかった芝居を追求したという津田、体を張った演技で実母から「出演シーンを全カットして」と言われるほどの熱演を見せた中原。『旧支配者のキャロル』では、三人の役者が、鬼才・高橋監督の元で極限まで挑戦し、表現した「人間の本質」を劇場で体感してもらいたい。
映画学校が舞台の本作は、卒業制作の監督に抜てきされたヒロイン・みゆき(松本)が、鬼教師・ナオミ(中原)の過酷な要求に、身も心も追い詰められていく姿を描く。12日には、キャスト・監督による舞台あいさつが、オーディトリウム渋谷にて行われる予定。(編集部:森田真帆)
映画『コラボ・モンスターズ!!』は5月12日よりオーディトリウム渋谷にて公開