元俳優でハイパー・メディア・フリーターの黒田勇樹が無精ひげ!「元俳優、まだ、人間の黒田です!」
26日、ヒューマントラストシネマ渋谷で映画『まだ、人間』初日舞台あいさつが行われ、本作の応援隊長に任命されたハイパー・メディア・フリーターの黒田勇樹が、本作のタイトルにちなみ「まだ、人間です!」と怪気炎をあげた。
かつてテレビドラマ「ひとつ屋根の下2」「人間・失格~たとえばぼくが死んだら」などに出演していた黒田。現在はハイパー・メディア・フリーターと名乗り、俳優業は廃業したものの、「黒田運送(株)」という名称のあまりにもぶっ飛んだセンスの公式サイトが話題となるなど、ネットを中心にカルトな人気を集めている。この日の黒田は、かつての線の細い美少年の面影は残しつつも、無精ひげをたくわえるなど、どことなくワイルドさをかもし出していた。
そんな黒田は、白地に赤で「まだ、人間」とプリントされたTシャツを着用し、「元俳優、まだ人間の黒田です! 宣伝隊長に就任したというのはネットのニュースを見て知った。それよりも穂花さんはどこですか? 穂花さんに会えると聞いたからここに来たんですよ!」と人を喰ったあいさつ。この日、女優でタレントの穂花は、スケジュールの都合で出席できなかったが、「いつか穂花さんとチューをしたいんで、穂花さんとのキスシーンがあった辻岡(正人)さんとチューさせてください」と怪気炎をあげた。
大手企業のエリートサラリーマンと、婚約者を失った女、そして同性愛者という三人の男女の不安、迷い、絶望を浮き彫りにする本作。黒田は、Tシャツの裏地に印刷された「決して、死なない」という文字を指して、「この言葉が僕ほど似合う人はいませんよ!」と自虐的なコメントを発して会場を笑わせる。そんな黒田と松本准平監督とは旧知の仲であるようで、「喧嘩だったら、一方的に殴られているような映画。作品としての力もそうですけど、松本監督が映画業界に対して一撃入れてやるぞという気概を感じられるところが評価できます」と元東大生、元吉本総合芸能学院(NSC)東京校12期生、そしてクリスチャンという異色の肩書きを持つ新鋭監督にエールを送った。(取材・文:壬生智裕)
映画『まだ、人間』はヒューマントラストシネマ渋谷で上映中