辛酸なめ子、暴走インド映画『ロボット』にするどいツッコミ!ラジニカーントは「カリスマを超えてる」
29日、映画『ロボット』の大ヒット&完全版公開決定記念イベントが新宿バルト9で行われ、本作の大ファンだという、コラムニストの辛酸なめ子が、独自の視点でツッコミを入れつつ、その魅力を語った。
映画『ロボット』大ヒット&完全版公開決定記念イベントギャラリー
この日は、鮮やかなピンクのサリーに身を包んで登場した辛酸。しかし、トークショーが始まっても特にそのことには触れられないばかりか、劇中のロボットにふんした司会者と並ぶと、何とも言えない怪しい雰囲気が漂ってしまう。
本作については、「映画を6、7本観たぐらいの充実感があった」と開口一番絶賛した辛酸だが、あまり変わらない表情とテンションからは今ひとつその興奮が伝わってこない。しかし、「お金が掛かった大作なのに火事のシーンのCGが雑だった」とツッコミを入れると本領を発揮。「(現在62歳の)ラジニカーントをカッコよく見させるため、出てくる若者がすごくダサい」と独自の観点で本作を斬り、最後には「年齢の固定観念を壊してくれる素晴らしい映画」とやはり低いテンションでまとめ、場内に笑いを呼んでいた。
また今回の上映では、公開前夜祭でも行われたインド式鑑賞法「マサラシステム」を再び実施。これは拍手、歓声、クラッカーと共に映画を楽しむ参加型鑑賞法で、参考上映されたインド現地の映像では、人々が叫びを上げ、スクリーンに牛乳を掛ける(※祝福する意味がある)などまさに狂喜乱舞。その常軌を逸した興奮ぶりを目の当たりにした辛酸も「(ラジニカーントが)カリスマを超えてテロの首謀者みたいになっている」と驚いたが、日本の観客と共に拍手とクラッカーでテンションを高め、牛乳こそ掛けることはなかったが、再び本作を楽しんでいた。
本作はインド映画史上最高となる制作費37億円を費やし、超高性能ロボットとそれを生み出した天才博士がヒロインを巡って繰り広げるラブロマンスを、超絶アクションに歌とダンス、最新VFXで描く極上マサラムービー。(取材・文:長谷川亮)
映画『ロボット』完全版は6月1日より渋谷TOEIで2週間限定公開
日本版『ロボット』は新宿バルト9ほか全国公開中