中国系エイリアンはダメ?『メン・イン・ブラック3』が中国の検閲で13分カット
日本でも大ヒットしている映画『メン・イン・ブラック3』が中国政府により検閲され、チャイナタウンでのシーンが13分ほどカットされたことがわかった。
英デイリー・テレグラフ紙によると、中国政府がカットするよう指示したのは、ウィル・スミス演じるエージェントJが中国人の見物人の記憶を消すシーン。記憶を消されるシーンは過去の『メン・イン・ブラック』シリーズにも出てきたが、その相手が中国人となると話は違うようだ。
このシーンが、社会の安定を保つためという名目で、中国政府がインターネットを検閲していることを暗に示しているからカットされたのかもしれない、と中国のサザン・デイリー紙は報じているが、製作側にそのような意図があったかどうかは不明だ。
ロサンゼルス・タイムズ紙によると、エイリアンが中華料理店の従業員に化け、ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズとの撃ち合いになる2シーンもカットされたとのこと。ハリウッド映画が中国で検閲されるのは珍しいことではなく、映画『M:i:III』では上海の街で窓に洗濯物が干されているシーン、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』では敵を演じたチョウ・ユンファのシーンなどもカットされている。
また、先月公開された『タイタニック 3D』では、観客がケイト・ウィンスレットの体に触れようと手を伸ばし、それがほかの観客の鑑賞の妨げになるという理由で、ケイトのヌードシーンがカットされてしまったことも明らかになっている。(澤田理沙)